
暖冬の影響をまともに受けている最上町の国民スポーツ大会・アルペン競技会場の赤倉温泉スキー場。半分以下に短縮されたコースには連日陽ざしが降り注ぎ、会場を下見した選手からは不安の声も聞かれた。
1万トンを超える雪を運び入れても半分以下の482メートルのコースを作るのが精一杯だった最上町の赤倉ゲレンデ。
(和歌山から・成年男子Cに出場)
「はぁ…。気温が地元と変わらない。ちょっとショックです」
(和歌山から・成年男子Aに出場)
「競技できるんですかね…。雪は茶色いし、何とか滑れたらいいなと思う」
アルペン競技に出場する各都道府県の選手は749人。18日から続々と会場入りしコースを下見したが…。
(香川の選手・成年男子Bに出場)
「土が混ざっていて板がダメになるので滑って降りられない。6~7回『国体』出場しているがこれは生まれて初めて。ちょっとでも手伝えればと自分も小石を拾った。危ない。選手は危ない、ちょっと怖い」
(新潟のコーチ)
「選手からすればやってほしいけど、コーチの立場では選手の安全が一番なので厳しい」
一方で…。
(京都の総監督)
「厳しい状況だが、雪をつけていただいて感謝しかない。とんでもないご尽力」
(競技役員)
「みなさんお願いします! 頑張ってやりましょう」
選手の下見中も、コースでは表面の黒ずんだ雪や小石などをとり除く作業、防護ネットを張りめぐらせる作業が行われた。
競技が始まる22日まで4月並みの気温が予想され、雪を敷き詰めては黒ずみを削り取る作業は直前まで続けられる。
(最上町「国スポ」推進室・今田裕史さん)
「コースは短縮になったが、競技役員のみなさんは一生懸命がんばっている。安全に競技できるよう準備するだけ。大会前日・当日も含めてしっかり整備して、できる限りのことをして選手団を迎えたい」
(各県応援のぼり旗)
「頑張るばい! 熊本」
6年前に誘致活動を開始し、20年ぶりの開催にこぎ着けた最上町。
安全な大会運営を目指し、そのための準備とコース整備は全日程が終了するまで続けられる。