2023年シーズンのこれまでの振り返り
※カッコ内の日付は2022年のもの
スギの花芽形成に適した気象条件は前年の夏前半の天候が「高温・多照・少雨」となることです。2022年の夏は前半に「高温・多照・少雨」となったことで、スギの花芽形成が促されました。さらに、過去3年間(2020年~2022年)はスギの飛散量が例年並みか少なかったことで、スギの木が花芽形成に必要なエネルギーを蓄えていたことも重なりました。また、12月下旬から年明けにかけて、西日本や東日本は寒気の影響を受け、平年より気温が低くなり、花芽はしっかりと休眠ができたと考えられます。
2月に入ると、九州を始め各地でスギ花粉の飛散が始まりました。飛散開始が遅かった22年と比べると、10日から2週間ほど早い飛散開始となりました。下旬になると、九州から関東までの広い範囲でスギ花粉がピーク入りし、東京では2月28日から3日間連続で500 個/㎠以上のスギ花粉を観測し、大量飛散となりました。大阪でも2月28日から2週間ほどスギ花粉のピークが継続しました。
そして3月に入ると、九州地方からヒノキ花粉の飛散開始が確認されました。またたく間に、ヒノキ花粉の飛散も各地で広がり、中旬から下旬にはピーク入りした地域が多くありました。