やっとの思いで彼女を誘った日のことを覚えています。学校以外で会うというだけではなく、学校が休みの日に会うということの特別感がどれほどだったのか17歳の僕に聞いてみたい…なぜなら、興奮度合いなど細かなことはもう忘れてしまったから…
ただ、その日は雨で、朝起きた時とても憂鬱だったことと、“傘をどうするか?”ということが気になって仕方がなかったことは覚えています。きっと、それぞれに傘をさした二人の距離は離れ、手をつなぐなんてことが出来ないと想像していたに違いありません。いわゆる果てしなく遠い30cm。
それはともかく、結論から言うと、二人は一つの傘に入りました。
偶然の誘発…大げさに言えば、奇跡の誘発…
ひたすら公園を歩きました。
休憩場所も濡れていて座れなかったのでひたすら歩きました。
屋根のある所に入ると離れなければならないと考えたからだったと思います。
そして、お金がないので最後は自分たちの学校の部室で雨宿り。
彼女は右腕を、僕は左腕を静かに乾かしました。
きっとこの選択が駄目だったんでしょう…彼女と二度目のデートはなかったと記憶しています。
雨を味方にしたはずが、経験不足故、味方に出来た後のプランがなかったために、“苦い学習”で終わった例となりましたが、この曲、サザンオールスターズの「栞のテーマ」は、あの頃のすべての恋のテーマ曲。恋は言葉じゃなくStory…ってことで。
ということで、いつものように2曲目!と行きたいところですが、語りすぎたので今回はこのスーパーラブソングの1曲で終わりにします。また来週。
ラジオ版「恋とクルマと音楽と」ぜひ一度お聞きください!次回は、11月7日19:30からです。