お金を持ち運ぶ道具として誕生したサイフは、今ではファッション雑貨のひとつとして私たちの生活に根付いています。今では様々なデザインのものがありますが、その中でもレトロな雰囲気が漂う『がま口』は根強い人気を誇っています。
日本生まれと思われがちながま口ですが、実はがま口は、明治時代に西洋から日本にやってきました。日本にがま口を伝えたといわれる山城屋和助は、兵器の輸入のためにヨーロッパやアメリカを巡っている際、当時フランスで流行していたがま口の鞄やサイフを日本に持ち帰ります。それを真似して日本で売り出したことから、日本のがま口の歴史が始まったのです。当時のがま口は口金に真鍮が使われており、一部の富裕層のみが使うとても高価なものでした。しかしその後、安価な溝輪金の口金が登場したことで、一般の人々にがま口が広まっていったのです。日本でがま口が使われ始めたのは、案外最近のことだったんですね。
<参考・参照>
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