桂歌丸さん司会引退で話題の笑点。実は笑点、ハリウッド映画と意外な繋がりが⁉︎
2016年05月18日
50年前の5月、ちょうど今頃の爽やかな季節に始まった「笑点」。
先日、この国民的番組「笑点」の司会引退を発表した桂歌丸さん。いよいよ今週日曜が最後の司会となるそうです。誰でも一度は見たことのある「笑点」。実は出演者の中に2人、スピルバーグ作品など、ハリウッド映画に進出(⁉︎)していたのをご存知ですか?5月は、連休後の週末はゆっくりご自宅で過ごす方も多いと思います。この機会にハリウッド映画の中の日本(人)、チェックしてみませんか。
「笑点」座布団係はハリウッドへの登竜門⁉︎
1966の5月15日にスタートした国民的長寿番組「笑点」。今月50周年を迎えました。言わずと知れた、司会が出すお題に出演メンバーである落語家たちが次々と答えていく「大喜利」番組。その大喜利が面白ければご褒美としてもらえるのが座布団。面白くなければ座布団を没収されてしまいます。毎回その座布団の数を競い合うのが番組の流れ。その大事な座布団を運ぶ役目を担っているのがいわゆる座布団係。現在の山田隆夫さんが6代目です。毒蝮三太夫さん、桂米助さん(4代目を務めた小野千春さんのサポート役として)なども名を連ねています。
山田隆夫さんの前・5代目を務めたのは俳優の松崎真さん(「手を上げて、横断歩道を、渡りましょう」のギャグが流行語になりました)です。この5代目・6代目の彼らは2人共ハリウッド映画に出演しているのはご存知ですか?山田隆夫さんはスティーブン・スピルバーグの1987年の監督作「太陽の帝国」に日本兵役として出演しました。この映画での演技が認められ、「ミスター・ベースボール」(高倉健さん出演の1992年のハリウッド映画)の通訳役のオファーが舞い込んだそうですが残念ながら実現には至らなかったそうです。
そして元々俳優だった松崎真さんは2本の作品に。「007は2度死ぬ」(1967年)と「燃えよドラゴン」(1973年)の2本。
日本の伝統芸能・落語の番組出演者が海外映画に進出…意外な感じがしますが海外映画の中に日本人を発見するのは嬉しいですよね。
意外な人物がハリウッド映画に出演しています
日本人が出演するハリウッド映画で筆者の印象に残っているのはリドリー・スコット監督作「ブラックレイン」(1989年)です。
主役のマイケル・ダグラス、アンディ・ガルシアなどハリウッドの大物俳優と肩を並べ出演した高倉健さんと故・松田優作さんは主役を喰うほどの圧倒的な存在感を放っていましたね。大阪を舞台にした映画なので他にも大勢の日本人俳優が出演していましたが意外な人物が出演していました…ヤクザ役で出演していたガッツ石松さんです。ガッツ石松さんは山田隆夫さん出演の「太陽の帝国」にも日本兵役として出演しています。ちなみにガッツ石松さんはボクサー引退後、俳優に転身したのは、映画で憧れの高倉健さんと共演しできるかもしれないから、という理由だったそうです。見事夢は叶ったのですね。
そしてリドリー・スコット監督といえば、現在「ブレードランナー」(1982年)の続編制作に着手したのでは、と世界中で注目を集めています。実は「ブレードランナー」の、あの混沌としたビジュアルは、リドリー・スコット監督が日本に来日した際、新宿駅周辺から高層ビル群を眺めた時の心象風景がベースになっている…と言われているそう。確かに怪しい日本語を話す蕎麦屋の大将も出てきますね。また続編も日本を感じるビジュアルとなるのでしょうか。そして、ひょっとしたら日本人俳優も起用されるかもしれませんね⁉︎
そして今やハリウッド映画に欠かせない存在の渡辺謙さん
現在公開中の、日本の樹海・青木ヶ原を舞台にした作品「追憶の森」。渡辺謙さんがアカデミー賞受賞俳優・マシュー・マコノヒーと共演しています。今やハリウッドでの地位を不動にした渡辺謙さん、映画だけにとどまらずブロードウェイにも進出しましたね。真田広之さん、菊地凛子さんなど、もうハリウッドを拠点に活動する俳優たちも出てきました。
今やアカデミー賞始め海外の主要映画祭が開催される際には、日本人俳優がノミネートされたり、日本作品がノミネートされたり、毎年殆ど日本関連の話題が飛び込んでくるように。現在開催中のカンヌ映画祭でも「追憶の森」もコンペティション部門で正式上映されるそうです。
かつては、ハリウッド映画に出てくる日本人といえば、オードリー・ヘップバーン主演の「ティファニーで朝食を」(1961年)の中に出てくるような、いわゆる外国人から見た「謎の東洋人」的な役ばかりでしたが、やっと映画の中に自然に存在する役に日本人が抜擢されるように。
これから公開される作品にも日本人がますます増えていくと良いですね。