ブータンでは開国から50年を経て、近年は失業率の増加といった社会問題やテクノロジーの流入が人々の生活に影響を与えています。2000年頃からパソコンや携帯電話の保有が一気に進み、スマートフォンも都市では生活に欠かせないものになっています。ブータンにもグローバル化の波が押し寄せているのです。そのなかで「国民総幸福量」の数値は、どのように変化していくのでしょうか。
一方で、グローバル化のなかにあってこそ「国民総幸福量」の考え方が、ブータンの人々の暮らしを支えることになるのかもしれません。4つの柱と9つの分野を共通の認識として持つことは、過度なグローバル化に歯止めをかけ、自国の文化の価値を再発見する役割を担うように思えるのです。主観的な人々の幸せを起点としている国民総幸福量の考え方は、企業や自治体、個人といったさまざまな局面でも応用できそうです。
参考サイト
ブータン政府観光局外務省毎日新聞時事通信社日経リサーチ