イタリア本国では、エスプレッソはISO45011(農作物加工品質認証N.214)のもと、イタリアエスプレッソ協会(INEI)によって下記の通り定義付けされています。(一部抜粋)
◆イタリアエスプレッソとは
⚫︎抽出の圧力・・・9(±1)気圧
⚫︎抽出の時間・・・25(±5)秒
⚫︎豆・・・・・・・5種類以上のブレンドをした豆で抽出
⚫︎粉の量・・・・・7(±0.5)g
⚫︎カフェの温度・・67(±3)℃(カップ内)
⚫︎カフェの量・・・25(±2.5)ml
◆イタリアエスプレッソの特徴
(1)見た目(表面の色)
濃いヘーゼルナッツ色をしたクレマ(揮発性オイル成分)
(2)香り
豊かで複雑な香り(花、果物、チョコレート、キャラメル、トースト香、スパイスの香りなどが浮かび上がる)
(3)口当たり
なめらかな丸み、やわらかさ、とろみ、しっかりした骨組み。
充実し丸みのあるどっしりとしたボディ感。柔らかく、滑らかな舌ざわり。
(4)余韻(持続性)
余韻の持続時間が長く、重量感および充実感がある。
花やスパイスを思わせる芳香がバランス良く含まれる。
※一般社団法人 国際カフェテイスティング協会–日本公式サイトより
エスプレッソにフォームミルクを加えた「マキアート」、スチームミルクを注ぎフォームミルクを加えた「カプチーノ」など、エスプレッソのバリエーションドリンクが、ゆっくり過ごすカフェでの定番という人も多いのではないでしょうか。
一方、エスプレッソは、その名のとおり短時間で飲み切るのがお約束。イタリアでは多めの砂糖を入れて、食事の後にいただくのが一般的とか。砂糖(グラニュー糖)がエスプレッソの表面にのったら、クレマが上質なあかし。甘さ、コクと苦味、香りを楽しむエスプレッソは、食後のリフレッシュにもぴったりです。
参考文献
村澤智之/山本加奈子『コーヒー語辞典』誠文堂新光社
参考サイト
一般社団法人 国際カフェテイスティング協会–日本公式サイト日本食糧新聞