さて、江戸時代に「白みりん」発明という革命を起こした相模屋。現在は「流山キッコーマン」として、世界最大の醤油メーカー・キッコーマンのグループ化をし、「万上みりん」ブランドを今も世に送り出していますが、そうした歴史的経緯もあって、みりんの生産量は流山のある千葉県が全国の半分ほどを占めてダントツの一位です。
流山で古式製法を守り、「流山本みりん」を製造している窪田酒造や、リッツ・カールトンホテル東京のバーでカクテルとして使用されている最高級白みりん「最上白味醂」を製造する香取市の馬場本店など、料理に使ってもよし、飲んでもよしのみりんが作られています。昭和の飲用みりんは「安酒」のイメージだったのが、今や上品で上質な、さしずめ日本のポートワインとして、見直されつつあります。
そうした流れを受けて、日本最大のみりん産地である流山では、近年みりんによるバターケーキ、シロップなどのスイーツや、ピザソースなどにアレンジし、歴史的建造物を改装した店舗で提供、「みりんの町流山」のアピール活動をしています。みりんグルメを紹介するガイド冊子「やっぱりみりんdeしょ」も発行され、流山みりんグルメ巡りのナビゲートも用意されています。
寒くなってくるこれからの時季。みりんで美味しい肴を作り、厳選されたみりんで一杯。なんていかがでしょうか。
(参考)
本みりん研究所日本における蜜淋製造技術の改良と南蛮酒流山、みりんde繁盛を 市民グループがグルメ冊子制作