台風24号警戒期間 記録的な暴風・高潮も
台風24号は、10月1日にかけて日本列島を縦断する恐れがあります。広い範囲で暴風や高波、大雨、高潮に厳重な警戒が必要です。台風は本州付近で速度を上げるため、早めの対策を。
台風24号 10月1日にかけて列島縦断 秋雨前線は活発に
大型で非常に強い台風24号は、29日夜から30日明け方にかけて奄美地方に最も近づくでしょう。10月1日にかけて、風速25メートル以上の暴風域を伴ったまま、日本列島を縦断する恐れがあります。本州の南岸に延びる秋雨前線も北上し、活動が活発になるでしょう。九州から北海道では、台風が接近する前から激しい雨が降る所があり、台風が接近すると急に雨や風が強まるでしょう。
【沖縄・奄美】台風は沖縄本島地方に最も接近しています。奄美地方には、30日明け方にかけて最も近づく見込みです。沖縄は暴風が吹いています。一部の地域では台風の眼に入っており、風が弱くなっている所も、引き続き暴風に厳重な警戒が必要です。29日は猛烈な雨が降る所があり、30日にかけても吹き返しの風や大雨による災害が発生する恐れがあります。厳重に警戒して下さい。奄美地方は台風本体の雨雲がかかるでしょう。30日にかけて雷を伴った猛烈な雨が降り大雨となる恐れがあります。暴風が吹き、瞬間的には65メートルの住家が倒壊するくらいの風が吹く恐れがありますので、十分に警戒して下さい。また、沖縄本島地方と宮古島地方を中心に潮位が高くなっています。海岸や河口付近の低地での高潮による浸水や冠水に厳重に警戒・注意して下さい。
【九州】最接近は、九州南部は30日昼前にかけて、北部は30日昼前から昼過ぎにかけてです。非常に強い勢力を保ったまま接近する見込みです。台風の接近前から前線の影響で局地的に非常に激しい雨が降るでしょう。30日は台風本体の雨雲がかかり、猛烈な雨が降る恐れがあります。急激に風も強まり、陸上でも暴風となる所があるでしょう。交通障害などが発生する恐れもありますので、早めの対策が必要です。また、海岸や河口付近での低地では高潮が発生する恐れがあります。警戒して下さい。
【四国、中国地方、近畿、東海:記録的な暴風や高潮の恐れ】最接近は、四国と中国地方は30日昼過ぎから夕方にかけて、近畿と東海は30日夕方以降です。9月上旬の台風21号に匹敵するくらいの勢力で接近、上陸する恐れがあります。前線の影響で、30日にかけて滝のような雨が降る所があるでしょう。近畿南部では、すでに大雨となっているため、土砂災害に警戒して下さい。30日の午後は急激に風が強まって、猛烈な雨が降る所があるでしょう。前回の台風21号のとき、最大瞬間風速は、関西空港で58.1メートルを観測、総雨量は300ミリを超えた所がありました。今回の24号でも記録的な暴風、雨量となる恐れがあります。30日に予想される最大瞬間風速は近畿中部と南部で60メートル、雨量は午後6時までの24時間で近畿南部や三重県の多い所400ミリです。高潮にも警戒が必要です。潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると波が海岸堤防を越えて浸水することがあります。特に、東海地方では30日夜を中心に、伊勢湾や三河湾で記録的な高潮となる恐れがあります。不要不急の活動は極力控え、早めに安全確保に努めて下さい。
【関東甲信・北陸:さらに速度上げる】最接近は、北陸は30日夕方から10月1日明け方にかけて、関東甲信は30日夜から1日はじめにかけてです。30日は前線の影響で、断続的に激しい雨が降るでしょう。台風は速度を上げるため、急に暴風が吹き、猛烈な雨が降る恐れがあります。瞬間的には45メートルの走行中のトラックが横転するくらいの風が吹く所があるでしょう。交通障害、停電などが発生する可能性もあります。夜の暗い時間に最接近となりますので、早めの対策を行って下さい。また、台風接近時を中心に高潮にも注意が必要です。
【東北・北海道】最接近は、東北は10月1日未明から明け方にかけて、北海道は1日朝から昼ごろにかけてです。前線による雨に続いて、台風の雨雲がかかるでしょう。1日は、昼ごろにかけて荒れた天気になりそうです。北海道胆振東部地震で、がけ崩れを起こしている地域や台風21号の倒木が残っている地域では、通常より少ない雨量でも被害が発生する恐れがあります。台風の進路によっては、北海道に上陸する恐れがありますので、接近、上陸前に十分な対策が必要です。