台風10号は急発達 接近または上陸の恐れ 30メートル以上の風エリア
台風10号は、6日(日)から7日(月)にかけて、九州に接近または上陸する恐れがあります。台風が日本に影響している間に最大瞬間風速が30m/s以上となる確率をエリア別に示しました。
観測史上最強クラスの勢力で九州に接近または上陸する恐れ
台風10号は、2日(水)15時、マリアナ諸島を1時間に15キロの速さで西へ進んでいます。中心の気圧は990ヘクトパスカルです。日本の南の海上は、広く海面水温が記録的な高さとなっており、台風はこの海面からのエネルギーを得て急速に勢力を強めながら、西から北へ進む見込みです。
台風10号は、6日(日)15時に九州の南の海上で930ヘクトパスカル、最大風速50メートル(特別警報級)の勢力まで発達することが予想され、観測史上最強クラスの勢力(統計期間1951年~2019年の台風29号までの上陸時直前の中心気圧が低い台風)で九州に接近、上陸する可能性があります。
「停電」や「交通機関が大きく乱れる」恐れ
一番上の図は、台風が日本に影響している5日(土)から7日(月)の間に最大瞬間風速が30メートル以上になる確率をエリア別に示したものです(1日21時に計算)。今のところ、確率が高い地域は、九州から中国・四国地方に広がり、特に九州・四国地方・山口県で高くなっています。これらの地域では、停電が起きたり、交通機関が大きく乱れたりする恐れがあります。
また、台風の中心が南の海上の離れた海域にある場合から、海岸沿いでは、高波に対する注意が必要となります。さらに、台風の中心が接近する地域では、高潮による沿岸地域の浸水への警戒が必要です。
これまでに経験したことがないような雨の可能性も
台風10号が、西日本に最接近した場合、九州山地の東側斜面に期間中の最大24時間雨量が400ミリ、その既往最大比(過去の最大値との比較)が150%を超えるエリアが予想されています。これらの地域では、これまでに経験したことがないような雨の降り方をする可能性があり、洪水による浸水害や土砂災害が発生する恐れがあります。
九州だけでなく、近畿にかけて広い地域で、数時間の強雨によって中小河川の氾濫やがけ崩れなどが発生する恐れがあり、注意が必要です。
早めの対策を
大荒れの天気に備えて、早め早めの対策をなさって下さい。今のうちにハザードマップの確認、非常食や飲料水の準備、停電に備え、懐中電灯やスマートフォンの携帯用の充電器などを準備しておくと良いでしょう。