「7月の星空・天文情報」 夏の大三角に天の川 月末はみずがめ座δ南流星群も
華やかな星空 「夏の大三角」と「天の川」
夏の星空の目印になるのが、「夏の大三角」です。「夏の大三角」は3つの1等星、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んでできる大きな三角形で、暗くなると東の空に見られます。ベガは七夕の「織り姫」、アルタイルは「彦星」で、2つの星の間を天の川が流れています。
また、南の空にはさそり座が見えます。アルファベットのS字を描くさそり座の心臓の位置には赤く輝くアンタレスがあり、アンタレスは夏の星座に含まれる4つの一等星のうちのひとつです。
天の川を背景に輝く4つの1等星と星座は、夏の夜空の見どころです。晴れれば、気軽に外にでて星空を眺めやすい季節。是非、星空を楽しんでください。
7日は七夕 天の川は梅雨が明けた25日の新月頃がおすすめ
ただ、雲がかかっていて星空が見られない地域でも、今年は7月25日が新月ですので、天の川を観測するのにおすすめです。
夜空に流れるように輝く淡い光の帯、天の川。天文学上では、「銀河系」「天の川銀河」と呼ばれています。
まだ日の入り時刻は遅く、薄明が終わるのは20時半頃(東京)なので、それより後の時間帯が天の川の見頃となります。
夜空の暗さに眼がなれると、天の川の姿が白く浮かび上がってきます。
ぜひ、空気の澄んだ場所で夜空を見上げてみましょう。
11日は満月「バックムーン」
満月には英語圏で様々な呼び名があります。7月は「バックムーン」。この呼び名はアメリカが発祥とされていて、英語で書くと「Buck Moon」となります。
「Buck」はオスの鹿を意味しており、ちょうどオスの鹿の象徴でもある角が生え替わる時期であることから、7月の満月をバックムーンと呼ぶようになりました。
【参考サイト】
The Old Farmer's Almanac
AstroArts
16日~22日 月が土星、金星に接近
一方、22日の未明から明け方には、東の空の低い位置に、細い月と「明けの明星」として輝く金星が並んで見えます。大変美しく見応えがあるでしょう。
みずがめ座δ(デルタ)南流星群 30日~31日頃極大に
みずがめ座δ南流星群は規模が小さな流星群ですが、他にも、やぎ座α(アルファ)流星群など複数の流星群が活発となりますので、それらを合わせれば、1時間に10~20個前後の流星が見られるかもしれません。