7月ラストの夜「火星」15年ぶりの大接近
2018年07月31日15:26
2003年以来「15年ぶり」の大接近
地球も火星も、異なる軌道で太陽の周りをグルグル回っているので、互いの距離は絶えず変化。約2年周期で近づき、明るく見えるようになります。これを「最接近」と呼び、中でも特に近いのが「大接近」です。なお、今年一年で最も「遠い」時は、互いの距離が3億キロくらい。今日は「約5759万キロ」と、約5分の1。前回、6000万キロを切る大接近となったのは「15年前」。大きな話題となった2003年(約5576万キロ)です。ちなみに、次に同レベルの大接近となるのは2035年と、17年も先になります。
観測のタイミングや方角 望遠鏡があれば模様まで…
今夜8時頃には全国的に南東の低い空で見られるようになり、日付のかわる前後をピークに南の高い空に昇ります。その後、明日午前3時頃までは各地で見られますが、4時頃には西の地平線に沈みます。
上に書いた通り、木星より明るいので、肉眼でハッキリ見ることができます。更に、望遠鏡をお持ちの方は表面の様子まで観察可能です。火星の表面には所々黒っぽい模様があり、自転とともに変化します。また、北極と南極にあたる部分には「極冠」という白い円状の模様があり、今夜は南の極冠が見られるようです。
その他の惑星たちも
各地の天気 好条件の所が多い
●晴れて好条件:「東北(内陸中心)・関東・北陸・東海・近畿・中国・九州北部・沖縄にかけての広範囲」今夜、おおむね晴れる見込みです。ただ、大気の状態がやや不安定なため、山沿いではにわか雨の可能性があります。
●あいにくの空模様:「北海道の北部・四国の太平洋側・九州南部」雨の所が多く、観測にはあいにくとなってしまいそうです。特に九州南部はカミナリを伴った激しい雨のおそれがあります。
●雲間から見えるチャンスも:「北海道の南西部と東部・四国の瀬戸内側」雲は多めですが、切れ間から見るチャンスもありそうです。
なお、「大接近」は今夜ですが、これから9月上旬にかけても距離は近く、明るく輝きます。今夜、見られなくても、あきらめずに観察してみてください☆