ゲリラ豪雨とは、局地的に短時間で降る激しい豪雨のことです。ゲリラ豪雨は規模が小さく、突発的かつ散発的に起こるため、事前に予測することが難しいといわれています。ここでは、ゲリラ豪雨のしくみを説明します。
上空の寒気の影響や、日差しで地面が熱せられて地表近くの空気の温度が上がることにより、大気の状態が不安定になります。特に夏の時期は、太陽の強い光によって地表付近の空気が温められて上昇気流が発生しやすく、大気の状態が不安定になりやすいです。不安定な大気状態のとき、活発な対流が起こると、強い上昇気流に伴って発達した積乱雲が発生します。発達した積乱雲は、局地的に短時間で強い雨を降らせ、ゲリラ豪雨をもたらします。ゲリラ豪雨は、一時的なことが特徴なので、長くても1時間程度しか続きません。都市部のヒートアイランド現象がゲリラ豪雨を発生しやすくすることが指摘されています。
ゲリラ豪雨をもたらす発達した積乱雲は、ゲリラ豪雨のほか、竜巻やダウンバーストなどの突風や雷、ひょうなどの激しい気象現象を引き起こすことがあります。
ゲリラ豪雨は短時間に大量の雨が降るので、中小河川の急な増水や氾濫、低地やアンダーパスの冠水、地下街の浸水などの水害が起きます。
また、河川の上流でゲリラ豪雨があった場合、自分がいる地域で雨が降っていなくても、川の水位が急激に上昇することがあるので、河原などで遊んでいる場合には注意が必要です。
ゲリラ豪雨によって、危険な状態になるのは、自分のいる所に雨雲がかかる場合だけではありません。川の上流でゲリラ豪雨(局地的な大雨)が発生すると、雨が降っていない下流でも、被害が発生する恐れがあります。
上流のゲリラ豪雨(局地的な大雨)を知るポイントは以下の通りです。
① 川の水かさが急に増えること
② 川の水が濁ること
③ 木の枝などが流されてくること
また、サイレンはダムを放流する合図なので、川のそばにいて、サイレンを聞いた場合も、必ず川から離れてください。