エルニーニョ監視速報 春から続くエルニーニョ現象が冬にかけて続く見込み
気象庁は今日10日「エルニーニョ監視速報」を発表しました。それによりますと、2026年春からエルニーニョ現象が続いているとみられます。今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く見込みです。(100%)
7月の実況
2026年春からエルニーニョ現象が続いているとみられます。
7月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は+2.5℃で基準値より高く、7月としては1950年以降では1997年と並び最も大きい値となりました。エルニーニョ/ラニーニャ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の5月の値は+1.3℃でした。
太平洋赤道域の海面水温は、中部と東部では平年より高く、西部では平年より低くなりました。太平洋赤道域の海洋表層の水温は、中部と東部では平年より高く、西部では平年より低くなりました。
対流活動は、太平洋赤道域の日付変更線付近では平年よりかなり活発で、中部太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は平年よりかなり弱くなりました。
このような大気と海洋の状態は、エルニーニョ現象時の特徴が強まっていることを示しています。このことから、2026年春からエルニーニョ現象が続いているとみられます。
今後の見通し
今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く見込みです(100%)。
実況では、太平洋赤道域の中部から東部に見られる海洋表層の暖水が、中部から東部の海面水温の高い状態を維持しています。
大気海洋結合モデルは、今後も大気と海洋の相互作用により、太平洋赤道域の中部から東部の海洋表層の暖水を強化し、エルニーニョ監視海域の海面水温が冬にかけて上昇して基準値より高い値で推移し、これまでピークの値が最も大きかった1997年に匹敵する値になると予測しています。
以上のことから、今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く見込みです(100%)。
エルニーニョ現象とは?
「エルニーニョ現象」が発生するのは、太平洋赤道域です。このあたりは貿易風と呼ばれる東風が吹いているため、通常、暖かい海水は西側のインドネシア付近に吹き寄せられる一方、東側の南米沖では、海の深い所から冷たい海水がわき上がっています。
ただ、何らかの原因で東風が弱まると、西側の暖かい海水が東側へ広がるとともに、東側にわき上がる冷たい海水の勢いが弱まり、南米沖の海面水温が通常より高くなります。このように、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象を「エルニーニョ現象」と呼びます。
(「エルニーニョ(El Nino)」とは、スペイン語でイエス・キリストという意味で、クリスマスのころに海面水温が高くなることから名づけられました。)
「エルニーニョ現象」は海で起こる現象ですが、発生すると大気にも影響を及ぼし、世界各地で気圧配置などがいつもとは違った状態になります。雨や雪の降りやすい場所や、風の吹き方、気温などが変わってくるのです。「エルニーニョ現象」発生時の日本は、冷夏や暖冬になりやすいと言われています。