tenki.jp

メニュー

    現在地

    調理中や部屋の中でも…熱中症になりやすい“6つの場面”での押さえておくべきポイント

    2025年07月28日14:28

    熱中症といえば晴れて暑い日になるイメージがあるかもしれないが、曇りや雨でも、屋外だけでなく室内でもなる可能性がある。

    熱中症の3~4割が住居で発生しているというデータもある。

    日本気象協会が、熱中症になりやすい以下の6つの場面の対策を公開しているので、要点を紹介する。

    【1】屋外での作業中
    【2】キッチンで火を使う時
    【3】スポーツをする時
    【4】スポーツ観戦時
    【5】家にいる時
    【6】車の中

    【1】屋外での作業中

    言うまでもなく、夏場に屋外で作業をする場合は常に熱中症の危険にさらされている。特に、以下のような場面では注意が必要だ。

    ・通気性の悪い衣服や保護具を着用する場合
    ・高温多湿、直射日光、無風などの条件下で作業を開始した初日~数日間
    ・体が暑さに慣れていない時期(夏の初め頃や梅雨の晴れ間など)に急に暑くなった日や、体が涼しさに慣れてしまったお盆明け

    屋外での作業時は、以下の点に気を付けてほしい。

    ・帽子や日除けなどで直射日光を遮る工夫をし、扇風機などで風を通す
    ・打ち水も効果があるが、風通しが悪い高温多湿の場所では湿度が上昇し、逆効果になってしまうので注意
    ・できるだけ一人で作業しないようにする
    ・「暑さ指数(WBGT)」の測定器があれば、チェックしながら作業を

    【2】キッチンで火を使う時

    キッチンで火を使って調理をすると、熱とともに蒸気による湿気が発生して高温多湿の環境になるため、注意が必要だ。

    ・調理中は常に換気扇を回す
    ・エアコンをつけて室温を調節する
    ・火を使わず電子レンジでの加熱に置き換えるなど、調理方法や器具を工夫する
    ・保温系の家電は熱を持つので、こまめに電源を切る

    など、気温を上げないように工夫しながら調理しよう。

    【3】スポーツをする時

    スポーツ時には体(筋肉)が熱を発するため、熱中症の危険がより高まる。次の点を心がけ、無理をしないことが大切だ。

    ・その日の環境に応じて運動の強度や運動時間を調節 
    ・急に暑くなった日は特に注意し、徐々に暑さに慣らすようにして、短時間の軽めの運動から始める
    ・疲労、睡眠不足、風邪などで体調がすぐれないときは、無理に運動しない判断も重要

    【4】スポーツ観戦時

    スポーツをする人だけでなく、観戦する人も注意が必要だ。
    日本気象協会が行った調査(2017~2019年)では、5~9月のスポーツ観戦経験者のうち10人に1人が暑さによる体調不良を経験していた。

    屋外だけでなく、風のない締め切った体育館など屋内施設の観戦でも油断は禁物だ。屋外でも屋内でも、以下の点に気をつけて観戦を楽しもう。

    ・観戦前はバランスの良い食事と睡眠をしっかり取り、暑さに負けない体づくりを心掛けて
    ・観戦中は直射日光が当たらないよう対策
    ・こまめに水分・塩分補給。自分用の飲み物に加えてもう1本水を持ち歩くとよい。熱中症の応急処置として体を冷やしたり、具合が悪くなった人に飲ませたりできる。
    ・観戦後は、汗冷えを防ぐためにも汗を拭いて着替えてから、水分や塩分を補給し、休憩をとろう

    【5】家にいる時

    室内にいても熱中症になることはある。総務省消防庁によれば、2017~2019年の熱中症発生場所は3~4割が「敷地内全ての場所を含む住居」となっている。

    ・トイレ、洗面所、風呂など冷房の効いておらず湿度が高くなりやすい場所の掃除をする時
    ・在宅ワーク時
    ・入浴時
    ・睡眠時
    ・ベランダや庭で作業をする時

    などでも油断せずに、室温・湿度のチェックやこまめな水分補給を心がけて。

    【6】車の中

    外気温が高い日、直射日光が当たる場所で駐車している時など、エンジンを止めた車の中は高温になりやすい。子供の存在を忘れ、親や保育者が、車や園の送迎バスに子供を残したまま離れてしまう事件が毎年のように報じられている。

    短時間であっても子供やペットを車内に残して車から離れないように。

    日本自動車連盟の2012年の実験によれば、8月の気温35度の環境でミニバンを駐車し、午後12時から4時間炎天下に置いたところ、何も対策をしていない黒のミニバンは車内温度が57度まで上がったという。

    同実験では、エアコン停止からわずか15分で熱中症指数が「危険」ランクに達したという。

    またサンシェードを装着する、窓を3センチほど開けるといった対策をした場合でも、車内温度は車内温度は平均42~45℃に。温度を低く抑える効果は低く、人や動物が耐えられない温度となった。

    これらのことからも、いかに車の中が熱中症になりやすい環境かがわかるだろう。

    なお、日本自動車連盟の別の実験(2016年)によれば、車内が高温になっている場合、以下の方法が最も効率よく温度を下げられたという。

    (1)窓を全開にして、車のエアコン(オート)を外気温導入、温度設定をLo(最低)にして走行する。
    (2)2分後に窓を閉め、エアコンを内気循環にして3分間走行する


    日常生活の中に熱中症の危険は潜んでいる。紹介した6つの場面を忘れずに、対策を行ってほしい。
     

    (日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト より)

    調理中や部屋の中でも…熱中症になりやすい“6つの場面”での押さえておくべきポイント
    FNNプライムオンライン
    フジテレビ系FNN28局が配信しているニュースサイト「FNNプライムオンライン」。政治・経済・社会・国際・スポーツ・エンタメなど、様々な分野のニュースをいち早く、正確にお伝えします。
    雨雲レーダーで雨を回避!
    tenki.jp公式 天気予報アプリ
    tenki.jp公式SNS
    tenki.jp公式アプリ

    tenki.jpの記事がLINEで読めます。役立つ天気情報を毎日お届け!LINE友だち追加