放射点のあるペルセウス座は北東方向にありますが、流星は放射点を中心にあらゆる方向に向かって流れます。そのため、全天を広く見渡すことがポイント。また、放射点に近い流星は経路が短く、離れているほど見えている時間が長いダイナミックな流星となる傾向があります。
流星は肉眼で楽しめる天体現象。望遠鏡や双眼鏡は必要ありません。観測場所は人工的な明かりが少なく、広場や河川敷など視界の開けたところが適しています。低空は街明かりや大気の影響を受けやすいので、高い空を眺めるほうが流星を見つけやすくなります。
今年は、最大数の流星が現れる「極大」の時刻と月明かりがないという条件が重なります。極大時刻は8月13日の4時頃で空が白みはじめる頃。その直前にあたる夜明け前の3時頃(12日深夜27時頃)が、最も多くの流星を観測できる時間帯となりそうです。その前後にあたる8月11日夜から12日未明と8月13日夜から14日未明も、極大時の半分ほどの流星が見られると予想されています。
続けて数個見えることもあれば、10分以上見えないこともある流星群。諦めずに15~20分は見上げてみましょう。夜空を運行する惑星や夏の星座を眺めながら、ゆったりと流れ星を待つ時間も特別な夏の思い出になりそうです。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2021』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「彗星」アストロアーツ「ペルセウス座流星群」