女川町にあった「江島(えのしま)共済会館」です。世界の津波被害史上恐らくはじめて鉄筋コンクリート建築が地下部分のパイルごと引き倒された(パイルがぶらさがっているのが確認できる)というもので、学術的にも注目されていました。津波の破壊力を知らしめるという意味では、随一といえるでしょう。ただ、こちらも後日解体されています。なお、後方には高台が見えています。大人の足で2~3分程度のところに高台があったにも関わらず、津波によって多くの命が失われた地域を、この目で数多く見ました。
前回の記事で触れた「正常性バイアス」の問題を含めて今後も防災を考える上では、避けることのできない問題といえるでしょう。