丘に転がる茶色いクリームコロンのような牧草ロールは、しっかり乾燥させた後、白や黒のフィルムでラッピングされます。ラッピング作業は、牧草ロールがすっぽりと入る大きな袋に詰め込むのではなく、ラッピングマシーンという機械を使って、幅50~75cmほどのフィルムで包帯のようにグルグルと巻いて牧草を覆います。
空気に触れないようにきっちり巻かれた牧草ロールは、4ヵ月ほどかけて発酵させ、秋冬用の牛のエサになります。昔はサイロで牧草を発酵させていましたが、今はラッピングで保存するほうが主流となっています。
ラッピングのフィルムの色は白や黒がほとんどですが、中にはオレンジや緑などもあります。白と黒をうまく巻くと、白と黒のシマシマのラッピングにもなります。牧場にはいろいろな色の牧草ロールが転がっていますが、発酵の速度は色によってそれほど変わらないとされています。
参考
北海道別海町観光協会
「いかに牛がいっぱい食べたい草を作るか ~一番草の収穫その1~」JapanQuality
「最初の牧草収穫は、その年の経営を左右する大一番【一番草】」北海道農政事務所
「牧草の収穫」