【7月の天体イベント】七夕の天の川や夏の大三角、満月、月と土星の大接近、みずがめ座δ南流星群に注目!
サイエンス
7月は天体イベントが目白押しです。
夏の大三角やバックムーン、月と土星の大接近、みずがめ座δ南流星群など、盛り沢山!
見頃の時間帯や場所を解説していますので、是非チェックしてみてください。
7月の天体イベント一覧
7月に注目する天体イベントのまとめです。
7月6日は新月となるため、晴れている地域では、数日間は月の明るさを気にせず、一晩中天の川を楽しめそうです。
また、21日には満月、22日には水星が東方最大離角と、どちらも見頃を迎えます。25日と30日には月と惑星が接近し、30日にはみずがめ座δ南流星群も極大となります。
7月中旬の東京の夜空 夏の大三角 春の大三角
こちらは、7月中旬21時頃の、東京の夜空の様子です。
この時期は空を見上げればいつでも「夏の大三角」を見つけることができますが、見頃は20時から22時ごろ。東の高い空に位置しています。
夏の大三角は、「こと座のベガ」、「わし座のアルタイル」、「はくちょう座のデネブ」の、3つの1等星を結んでできる、大きな三角形です。ベガは七夕の「織り姫」、アルタイルは「彦星」としても知られています。この二つの星の間には帯状でぼんやりとした領域がありますが、実はこれが天の川です。晴れた日には肉眼でも見ることができますし、南の空にはさそり座のアンタレスが輝くため、とても夏らしい幻想的な星空が広がります。
また、南西の低い空には、「うしかい座のアークトゥルス」、「おとめ座のスピカ」、「しし座のデネボラ」を結ぶ「春の大三角」も見ることができます。夏の大三角と同時に探してみてはいかがでしょうか。
7月21日 満月(=バックムーン)
7月21日は、19時17分に満月を迎えます。
満月には様々な呼び方がありますが、これはアメリカの先住民たちが季節を把握するために名付けられました。その中でも、7月の満月は「バックムーン(Buck Moon/男鹿月)」。
雄ジカ(=バック)のツノが生え変わる時期であることから、この名前が付けられたそうです。
7月25日 月が土星に大接近
7月25日には、未明から明け方にかけて、南の空で月が土星に大接近します。
周辺には、ちょうど秋頃に見られる「くじら座」、「みずがめ座」、「みなみのうお座」が広がっていますが、明るい恒星は「みなみのうお座」の1等星、フォーマルハウトしかありません。そのため、接近した月と土星は、夜空でよく目立ち、観察にはピッタリです。肉眼よりも双眼鏡で観察する方が、月と土星の共演をより楽しむことができます。
7月30日 みずがめ座δ南流星群が極大
7月30日には、「みずがめ座δ南流星群」が極大となります。この流星群は、ほぼ一晩中観察することができますが、29日の深夜から30日の明け方が一番見やすいタイミングとなります。規模は小さな流星群ですが、同日にはやぎ座α流星群の活動も極大となるため、空の条件が良いところでは、1時間あたり5~10個程度の流れ星を見ることができます。
観察には、近くに明かりが少なく、空を広く見渡せる場所を選びましょう。こちらは望遠鏡や双眼鏡は使わずに、肉眼で観察するのがおすすめです。
7月は天体イベントがたくさんありますので、一覧表も是非参考にしながら、夏の夜空を楽しんでみてくださいね。
動画解説:小野寺那智