河島:私もスギ花粉症が毎年ひどくて・・・根本から治したいと思い、一昨年とうとう『
舌下免疫療法』の治療を開始しました(昨年の河島の症状は、
前回の記事にて語っています)。 私自身は1年目から体質の変化を実感していますが、私の周りでは未だこの治療法を知らない人もたくさんいます。
大久保先生:舌下免疫療法はここ数年で普及した新しい治療法で、完治を目指す『根治療法(対処療法とは異なり、完治を目指した治療法)』のひとつです。1日1回、舌の下にアレルゲンが含まれた薬剤を置いて、定められた時間保持したあと、飲み込むのです。少量ずつアレルゲンを摂取することで、花粉症体質を根本から改善することを目指す、画期的な治療法なんですよ。
河島:1回目の服用時は、お医者さんの監督のもとで行いましたが、2回目以降はお家で出来るんですよね。通院が少なくて済むので、どんなライフスタイルの方にも取り組みやすい治療法だと思いました。でも、スギ花粉症の人がスギ花粉を摂取するという治療法を初めて聞いた人は・・・びっくりしますよね。
大久保先生: そうですね、考え方としては「体の細胞に花粉を見せる」という感覚で、細胞にたくさんスギ花粉を見せることで、「異物ではない」ということを細胞に教えてあげるんです。そうすることで、アレルギー症状を起こさない体質へと改善を図ります。
河島:スギ花粉を異物だと思ってしまうから、体の免疫反応でクシャミや鼻水が出てしまうわけですが、スギ花粉を異物ではないと体に教えるのが舌下免疫療法なんですね。
大久保先生:厚生労働省研究班が舌下免疫療法を行った患者さんに対して実施したアンケート調査結果では、ほぼ8割の患者さんが「症状が改善している」と回答しています。人によって効果の出方は異なりますが、次第にスギ花粉に対する反応性が変わってくると思います。スギ花粉の飛散が少ない年はあっても、ゼロになる年はありませんから、体質を改善するという方法があることを皆さんに知ってもらいたいですね。
河島:舌下免疫療法には興味があるけど・・最新の治療法ですし、大きな病院でないと出来ないのかも?と思う方もいらっしゃると思います。
大久保先生:舌下免疫療法を行っているお医者さんは街中の病院にも増えてきていますので、近くの医療機関を検索して、相談に行ってみてくださいね。