2021年 春の花粉飛散予測(第3報)
~花粉飛散は2月上旬からスタート!3月は各地でスギ花粉がピークに!~
◆東京のスギ花粉の飛散ピークは、3月上旬から下旬の見込み
◆飛散量は九州から関東で前シーズンより多い予想
1.スギ花粉の飛散開始時期

これまでの厳しい寒さにより、スギの花芽の休眠打破が順調に進んでいるとみられます。2月中旬にかけて気温は平年並みか高く、例年より花粉が早く飛び始める所があるでしょう。
スギ花粉は飛散開始となる前から、わずかな量が飛びますので、早めの対策を心がけてください。
※飛散開始日
1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
2. 各地のピーク予測(スギ+ヒノキ)

スギ・ヒノキ花粉のピーク(東日本)

スギ・ヒノキ花粉のピーク(西日本)
の予想です。大阪は3月上旬、東京は3月上旬から下旬となるでしょう。ピークの時期は例年並みとなる所が多い見込みです。金沢・仙台では例年並みの3月中旬から下旬にかけて飛散のピークとなるでしょう。
スギ花粉のピークが終わる頃になると、ヒノキ花粉が飛び始め、その後ピークが始まります。福岡では3月下旬から4月上旬、高松は4月上旬から中旬、広島・大阪では4月上旬の見込みです。ピーク時期は例年並みでしょう。名古屋・東京では4月上旬から中旬にヒノキ花粉の飛散のピークとなる見込みです。金沢と仙台は、4月を中心にヒノキ花粉が飛散しますが、飛散量は他の地点と比べると少ないため、はっきりとしたピークはないでしょう。
3.2021年シーズンの花粉飛散傾向(スギ+ヒノキ)

2021年の花粉飛散量(例年比)

2021年の花粉飛散量(前シーズン比)
一方、前シーズン比(2020年春との比較)で見ると、九州から関東にかけて多く、四国や東海、北陸で非常に多くなる予想です。これは前シーズンが例年より少なかったためであり、前シーズンに花粉症の症状が軽かった人も2021年春は注意が必要です。東北は前シーズン並み、北海道は前シーズンより少なくなるでしょう。
4.各地域の花粉飛散傾向

【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上
多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン :2020年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2011~2020年)の平均値
【2020年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
5.スギ花粉のライフサイクル

6.飛散量の予測根拠
2020年の夏は、7月は日本付近に梅雨前線が停滞し続けたため、九州から東北にかけて降水量が多く、西日本と東日本では日照時間が記録的に短くなりました。一方で8月は、勢力の強い太平洋高気圧に覆われ、西日本と東日本では気温がかなり高く、日照時間は多くなりました。北日本では気温は高く、日照時間は太平洋側では多くなりました。
◆日本気象協会の花粉飛散予測とは
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