
早い方は26日(土)から始まり5月6日(火)まで続く大型連休!天気は前半は「快適」、後半は「汗ばむ陽気」となりそうだ。
前半は「快適」後半は「汗ばむ陽気」
この時期の最高気温は東京都心で20℃くらいだが、連休の前半にあたる4月いっぱいは晴れても25℃以上の「夏日」となる地点は少なそうで、各地で清々しい陽気の日が多い見込みだ。
連休後半、5月に入ると、西から暖気が北上して西日本・東日本で「夏日」が続出しそう。30℃に迫るところも多そうなので、お出かけを予定されている方は『休息』『冷却』『水分補給』をこまめに行ってほしい。
ただ、連休中に気をつけていただきたいのは暑さだけではない。
「雷」に要注意!
ゴールデンウィークは、毎年のように落雷の事故が起きている。
原因は、地上と上空の温度差だ。この時期は、晴れれば地上の気温が25℃以上となる一方で、冬の名残で上空に一時的に寒気が入ることがある。地上と上空の間で気温差が大きくなると、大気の状態が不安定になって雷雲が発達しやすくなる。
落雷は一年の内では8月が一番多いが、今はそのピークに向けて、だんだんと発生数が増えていく時期だ。
目先では、26日(土)に上空に寒気をともなった低気圧が接近する影響で、北日本では雷のほか、急な雨、ひょうに注意が必要。関東も北部を中心に天気急変に気をつけて頂きたい。
「山の雷、川の増水」と言われるように、山で雷雨があると、下流の川は晴れていても急に増水することがある。屋外のレジャーを検討されている方は上流の天候にも留意頂きたい。
5月からより雷に注意していただきたいエピソードとして、以下を紹介する。関東では落雷の多発地点に「雷電神社」と呼ばれる雷の神さまを祀る神社があり、その数は300以上にのぼる。群馬・板倉町には総本宮があるが、そこで「雷電大祭」が開催されるのは毎年5月初めだ。5月は田植えの時期でもあるため、農業関係者や、電力会社、電話会社など、落雷が業務に影響を及ぼす関係者が「雷除け」のお祓いに訪れるそうだ。
「風」にも注意!
5月といえば、新緑の間を吹き抜ける清々しい風「薫風(くんぷう)」の季節というイメージがあるが、季節の変わり目であるため様々な風が吹く。
むし暑い「南風」が吹くと、季節先取りの暑さになることも。埼玉・秩父市ではその影響で5月に37.2℃(1993年5月13日:5月1位)と体温並みの暑さを記録したことがある。
また、春と夏の空気がぶつかりあい、低気圧が発達することで強風が吹き荒れることもある。青々と茂った木々を大きく揺らす「青嵐(あおあらし)」や、5月の嵐という意味で「メイストーム」と呼ばれる大荒れの天気となることもあるため注意が必要だ。
最新の気象情報をこまめに確認し、暑さのほか雷・風にも留意され、快適な連休を過ごしていただきたい。
【執筆:日本気象協会・福冨里香気象予報士】