
新鮮な魚が続々と水揚げされた福島県相馬市の松川浦漁港。実は、この活気が戻ってきたのは久しぶり。
というのも、先週までの福島県の沿岸は台風や低気圧が相次いで通過し、海上は強風や波が高い状態で、漁に出られない日が続いていた。
浜の駅松川浦では、悪天候を受けて冷凍していた地物を販売したり、他県から仕入れたものを販売したりしながら、これまで対応をしていた。
店長の山田豊さんは「おだやかになってよかった。来ていただければ、鮮度の良いものをお買い求め頂ける。鍋材料としてフグも提供もできると思う」と安どする。
期待が高まるのが、10月から漁が始まったトラフグ。いまや相馬を代表する冬の味覚でだ。
一方で、秋の味覚がシラス。今年はトラフグ漁が始まっても豊漁が続いていて、旬のバトンを渡すのはまだ先の様だ。
ふぐ延縄操業委員会の石橋正裕委員長は「今年はシラスの漁況が良く、シラスの方に操業している人が多くなっているのでフグの水揚げがちょっと落ちている。シラスも少なくなればフグの漁も増えてくると思う」と話す。
高気圧に覆われ、今週はおだやかな天気が続くとみられる福島の海。10月は秋の味覚・シラスと冬の味覚・トラフグが同時に楽しめそうだ。