
台風22号の影響で、東京・八丈島で観測した最大瞬間風速54.7メートル。
この風速はどのくらいの威力なのか。
過去に天達武史気象予報士が風速50メートルを体感した実験映像を見ると、完全に地面に手足をつける状態になれば何とか耐えられるものの、息もできない状態になっていました。
また、ビニール傘は一瞬で根元が折れてしまいました。
屋外での行動が極めて危険となるほどの暴風。
八丈島のホテルでは窓ガラスが割れ、そこから雨水が浸入。
暴風による飛来物の衝突が原因とみられます。
また、別のホテルではガラスに飛んできた葉っぱがつき、木々の枝が折れていて道路に散らばっている状態になっていました。
吹き飛んだ屋根とみられるものを撤収するスタッフの姿が見られました。
こうした暴風による飛来物は、身近なものも凶器に変わります。
暴風による被害の実験映像では、傘を風速35メートルで飛ばすと、厚さ3mmのガラスが割れる様子が確認できます。
また、風速約40メートルでは、ぬれた週刊誌がぶつかるとガラスは広範囲が粉々になりました。
さらに、今回観測した瞬間風速50メートル以上だとガラスを貫通するほどの凶器に。
風速51メートルでペットボトルを飛ばすと、ガラスを簡単に突き破り、中心部に大きな穴ができているのが分かります。
スリッパも同様にガラスを突き破りました。
強風時には身近にあるさまざまなものが一瞬にして凶器に変わる可能性があるのです。
飛びそうなものは事前に屋内に取り込んでおくなどの対策が重要となります。
伊豆諸島や関東の沿岸部などでは、このあとも強い風が吹く恐れがあり警戒が必要です。