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    トウモロコシ約1万本被害 猛暑・水不足が農作物直撃…スイカにひび割れ・サクランボは枝枯れで来年の収穫にも影響【山形発】

    猛暑と水不足による農作物への深刻な被害が山形県内でも徐々に明らかになってきた。山形・山辺町のある農園では、丹精込めて育て収穫目前だった1万本近いトウモロコシやスイカに被害があり、出荷できなくなっている。

    トウモロコシが枯れ・歯抜けで1万本出荷できず

    2025年6月にさくらんぼテレビが取材した山辺町の「お天道農園」。

    その時はサクランボが不作で、「平年の2割しか収穫できなかった」というニュースを伝えた。

    そんなお天道農園で、今度はトウモロコシ畑で新たな問題が起きていた。

    トウモロコシは青々と夏を象徴するように生えているイメージだが、一見枯れているように見える畑を眺めながら、お天気農園・安孫子陽平さんが「枯れていますね、暑さと雨が降らないことで水分不足により枯れた」と話してくれた。

    安孫子さんの畑では3万本のトウモロコシを育てているが、近くに水源がなく、この猛暑と水不足によって1000本余りが枯れてしまった。

    さらに、取材の翌週に収穫する予定のトウモロコシ畑でも新たな問題が発覚…。
    皮をむいてみると、実の一部が欠けてしまっている。高温続きで、受粉がうまくいかなかったことが主な原因だそうだ。

    お天気農園・安孫子陽平代表:
    “歯抜け”ですね…。トウモロコシの花が咲いたときに最高気温が35℃を超えていると、トウモロコシの花粉がうまく働かずこういった“歯抜け”ができる。

    この歯抜けにより、さらに8000本ものトウモロコシが出荷できない事態に…。

    トウモロコシ・スイカ合わせ500万円超える被害

    そしてスイカ畑でも、収穫間近のスイカに斜めにひびが入るなど、猛暑と水不足で約4割のスイカが割れてしまった。

    その被害額は、トウモロコシと合わせ現時点で500万円を超えるという。

    安孫子さんは、「事前の対策を施していたつもりだが、6月中旬から雨が降らず、ずっと30℃を超えるのは想像できなかった。悔しい」と話す。

    離農の懸念が高まるほどの猛暑と水不足

    そしてこの猛暑は、2026年のサクランボにも影響を及ぼしそうだという。

    あまりの高温と水不足で、一部のサクランボの木の枝が枯れてしまう事態に。来年のサクランボの収穫にも大きな影響が出てしまう見通しだという。

    お天道農園・安孫子陽平代表:
    来年の作付けの資材を買うお金が残るのかわからないけど、資金は必要。
    消費者に野菜を買ってもらえないと、収穫物が少ないのに値段が上がらない。
    この状態になると本当に農業を続けられなくなる。
    物価高で苦しい状況はあると思うが、消費者のみなさんに野菜を買ってほしい。

    6月に安孫子さんの農園を取材した際はサクランボが不作。そして今回はトウモロコシ・スイカが被害にあっている。

    まわりの農園にも同じような被害が出ていて、「ことしは多くの農家がやめてしまうのではないか」という声が農家の間であがってしまうほど、猛暑と水不足は農家にとって大きな打撃となっている。

    (さくらんぼテレビ)

    トウモロコシ約1万本被害 猛暑・水不足が農作物直撃…スイカにひび割れ・サクランボは枝枯れで来年の収穫にも影響【山形発】

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