
リンゴの産地として知られる秋田県横手市では、猛暑の被害を防ぐためにわせ種のリンゴを暑さに強い洋ナシに切り替える取り組みが進められていますが、2025年は虫の被害に悩まされています。
横手市の果樹園です。洋ナシが収穫の時期を迎えようとしています。リンゴの産地ですが、猛暑で傷が付くなどの被害が増えているため、わせ種のリンゴを暑さに強い洋ナシに切り替えて栽培しています。
しかし、洋ナシの表面には、ボコボコしたくぼみが見られます。
JA秋田ふるさとの大和屋尚享さんは「カメムシに刺されて、そこがへこんでしまう」とカメムシの被害を話していました。
JA秋田ふるさと管内では、果樹の天敵カメムシが大量発生し、実の栄養が吸われて多くの洋ナシが出荷できない見通しです。出荷できない実は加工用としてジュース作りなどに使われます。
また、2025年は猛暑と雨不足で水が十分に木に行き渡らず、葉が枯れてしまったほか、実の大きさも例年に比べるとやや小ぶりです。
洋ナシの収穫は17日から始まる予定で、出荷量は2024年は500トンほどでしたが、2025年は減る見込みです。
JA秋田ふるさとの大和屋さんは「高温はこれからも続いていく。わせ種・中生種・晩成種まであるので、日焼け対策などを実演しながらおいしい果実を作っていく対策をしていく」と話していました。
一方で、9月は特産のリンゴの収穫期も迎え、生産者は気象と品質管理の間で手を焼いています。