2025年 春の花粉飛散予測(第6報)
~スギ、ヒノキ花粉シーズン終了へ 大阪は最近10年で最多に(速報値)~
・スギ、ヒノキ花粉シーズンはまもなく終了、5月上旬ごろまで風の強い日など飛散に注意
・今年の飛散量(速報値)は、大阪は例年の2.3倍、東京は例年の7割程度
・北海道のシラカバ花粉の飛散は大型連休ごろに本格化 飛散量は例年よりやや多い
東京都千代田区のスギ、ヒノキ花粉の飛散状況(日本気象協会観測)

図は、東京都千代田区で1cm2に観測された花粉の数を累計したグラフです。過去3年(2024年、2023年、2022年)と比較して示しています。今年(橙色)は、2024年(濃い緑色)や2023年(緑色)と比べると累計飛散量の増加するペースは遅く、2月が低温だった2022年(薄い緑色)と似たペースで経過しました。4月15日までの累計飛散量は3,661個となっています。例年、この時期までに総飛散量の95%程度が飛び終わることから、今年も残りはあと5%ほどと予想され、総飛散量は2022年と同じくらいで、例年よりやや少ない見込みです。
スギ、ヒノキ花粉の飛散はまもなく終了
スギ・ヒノキ花粉飛散量の速報値(大阪、東京 4月15日まで)

東京:千代田区の花粉飛散量推移

大阪市の花粉飛散量推移
図は、大阪市と東京都千代田区の直近10年と今年(4月15日まで)の花粉飛散量を示したグラフです。
大阪市で、例年および昨年に比べて非常に多くなった理由は、猛暑の翌年となったことと、昨年の飛散量が例年を大幅に下回ったことが重なったためと考えられます。この結果は、日本気象協会の飛散量予測とも一致しました。
一方、東京都千代田区は、日本気象協会の飛散量予測では例年および昨年よりやや多い(6,000個)とみていましたが、予測より少ない結果となる見通しです。予測より少なくなった理由は、スギの花芽の生成が予想より少なかった可能性があることと、飛散のピークの時期にまとまった雨や、雪の降った日が多く、飛散量が抑えられたことが考えられます。東京では、3月上旬から4月上旬にかけて日降水量が10mm以上となった日数が、今年は10日と平年の2倍近くありました。