気温は50℃にも?5月31日公開 映画『マッドマックス:フュリオサ』の世界を天気の視点で読み解く!PR
今回は映画公開に合わせて『マッドマックス:フュリオサ』の世界[=MADワールド] を天気の視点で紐解きます。
気温は何℃ぐらいなのか?天気の指数は通用するのかを検証すべく、天気予報専門メディア「tenki.jp」で実際に公開しているさまざまな指数と絡め、「マッドマックスにもし○○指数があったら?」という仮説と共に、MADワールドを解説していきます!
『マッドマックス:フュリオサ』とは
怒りの戦士フュリオサよ、復讐のエンジンを鳴らせ! ジョージ・ミラー監督のもと第88回アカデミー賞®最多6部門を受賞した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。シャーリーズ・セロンが演じた「マッドマックス」サーガ最強の戦士フュリオサの怒りの“原点”が、アニャ・テイラー=ジョイとクリス・ヘムズワースの共演で新たに描かれる。その驚愕のラストで初めて[怒りのデス・ロード]が完成する——観る者すべてを日々の怒りから解放する超ド迫力ライド=MADワールドでぶち上がれ!
【ストーリー】
世界崩壊から45年。バイカー軍団に連れ去られ、故郷や家族、人生のすべてを奪われた若きフュリオサ。改造バイクで絶叫するディメンタス将軍と、鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーが覇権を争う”MADな世界(マッドワールド)”と対峙する! 怒りの戦士フュリオサよ、復讐のエンジンを鳴らせ!
MADワールドを天気の視点で解説
このシーンの季節は?気温は?湿度は?と気になってしまいませんか?劇中では、今このシーンは気温何℃で…というような紹介はありませんので、本編のワンシーンから読み取れる情報から考察してみたいと思います!
一般的に砂漠の気候というのは、高温で乾燥しているというイメージがあると思いますが、MADワールドはまさにそのイメージ通りの砂漠が舞台です。日本ではなかなかお目にかかれない、砂漠特有の「砂嵐」も本編中に発生します。
世界中の砂漠気候に分類される都市の中でもトップクラスに暑い、イラクのバグダッドを例として見てみると、7月の最高気温の平均が44℃で、日によっては50℃近くまで上昇する日もあります。年間の総降水量もわずか100mmほど(東京では約1600mm)で、日本では考えられないような天気が続き、常に乾燥状態で水不足が続きます。
同じく砂漠が舞台であるMADワールドも、バグダッドに匹敵するような酷暑が想像できます。 更に、世界は崩壊して資源も枯渇してしまっているとなると、想像を超えるほどのMADな環境なのかもしれません。このような砂漠のなかであらゆるアクションが繰り広げられると思うと、登場人物たちの体力もただものではありませんね。
もしMADワールドに「紫外線指数」があったら
本作にも登場する、登場人物は皆こんがり小麦色に日焼けをしています。仮に紫外線指数が存在したとしても、とてもそれをチェックしているような人はいないでしょうが、炎天下の砂漠を舞台にするこの世界では、連日強烈な紫外線が降りそそぎます。さらに、砂漠の地面からの照り返しによる紫外線の増幅も考えられます。一般的に、砂地からの反射はコンクリート面からのものよりも高いため、日本と同じような紫外線対策では不十分になることも考えられるでしょう。
登場人物の多くは衣服を着用していますが、中には上半身裸で暴れ狂う男たち「ウォー・ボーイズ」もいます。紫外線対策のためにも、日中、特に紫外線の強い時間帯である10時~14時の外出は避け、できるだけ長袖長ズボンを着用していただき、日焼け止めクリーム等の使用をおすすめしたいですね。
もしMADワールドに「汗かき指数」があったら
ディメンタス将軍率いるバイカー集団が「汗かき指数」をこまめに確認しているとは考えにくいですが、そもそも、この世界における「汗かき指数」は高いとは限らないと考えられます。
MADワールドでは、高温と強烈な日差しが照り付ける過酷な環境ではありますが、砂漠であるために湿度は低く保たれています。先に例としてあげた砂漠気候のバグダッドは一年を通して常に乾燥しており、イラク農業気象局※の週間データによると、5月の初めの時期の最小湿度は5%ほどで、その乾燥度合がわかります。そのため、肌の表面からの水分蒸発が早く、汗をかく量は思ったよりも少ないのです。
上のシーンのように狭く閉じた空間に、逞しくワイルドな男性が多く密集していれば、局所的にサウナのような空間になってしまいますが、基本的に砂漠では湿度が低いために汗がすぐに乾燥します。そのため、汗をかいた後も肌がサラサラしていることが多く、装備や衣服の汚れも比較的少ないことでしょう。
一方で、日本のような多湿な環境では、汗が肌に滞留しやすく、不快感を覚えることがよくあります。つまり、汗かき指数の観点から見ると、日本の方が“MAD”な状況と言えるでしょう。
※イラク農業気象局
https://www.agromet.gov.iq/eng/all_week.php
もしMADワールドに「洗車指数」があったら
とても「洗いがいのある」車やバイクなどの様々な乗り物が登場するMADワールドですが、そもそも、水を求めて争い合うようなこの世界において、狂気的な男たちが、「車を洗おう!」というような発想に思い至るのかどうか・・・、そんな疑念は一切捨て去って考察してみましょう!
前述のとおり、「洗車指数」は、その日の天気が洗車を行うのに適しているかを判断する指数です。砂漠を舞台にするMADワールドでは、基本的に雨の心配をする必要はありません。
ただ、問題は「砂」、そして狂気的な集団「ウォー・ボーイズ」の存在です。
日本では通常であれば、車を運転して砂まみれになることはほとんどありません。そして車に向かって、槍を持った敵が突っ込んできたり、火炎放射器を向けられたり、爆発物が飛んできたりすることもないでしょう。
そのため、新たにMADワールドにあわせて、砂による影響や爆発物が飛んでくる危険性も考慮した、「洗車指数(MADワールドver.)」を開発する必要があるでしょう。
現在のtenki.jpで公開している洗車指数では、最も洗車に向かないことを表すランクは「雨近い、洗車しても汚れてしまう」ですが、MADワールドの「洗車指数」においては、「砂嵐のち火炎放射、洗車など無意味」といったところでしょうか。指数を算出する計算過程もとても複雑なものになりそうです。
もしMADワールドに「冷房指数」があったら
MADワールドでは諸悪の根源「イモータン・ジョー」の砦では、もしかするとエアコンが利いているかもしれませんが、炎天下の砂漠を舞台にするこの世界では、強烈な日光と暑さが予想されます。冷房指数のランクは連日、最大ランクである「冷房をかけないと暑すぎるぞ!」になるでしょう。
ただ、砂漠の気候の特徴として、昼は暑くても夜は想像以上に冷えることが挙げられます。先に例にあげたバグダッドでは、夏場は50℃近い気温になるものの、冬の夜は気温が氷点下にまで下がることもあります。そうなると、冷房ではなく、暖房が必要になることでしょう。
もちろん、私たちが住むこの世界の映画館では冷暖房は完備されていますので、気象の観点からも見ても“MADな世界(マッドワールド)”で繰り広げられる熱い戦いを、ぜひ快適な映画館でご覧いただければと思います。
4週にわたりお届けした記事もこれで最終章となります。もう『マッドマックス:フュリオサ』を観られた方も、まだの方もぜひ色々な視点で映画を楽しんでください!
タイトル:『マッドマックス:フュリオサ』
監督:ジョージ・ミラー 出演:アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:MADMAX-FURIOSA.jp #マッドマックス #フュリオサ
2024年5月31日(金)全国公開
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