カープ、スワローズ、ライオンズ…… 。プロ野球の球団名、なんでこの動物?

広島の空に舞うジェット風船はまるで鯉のよう!?
そんな日本のプロ野球には12球団が所属していますが、カープ、スワローズ、ライオンズなど動物の名前がやたら多いですね。「なるほど、この動物は強いからね!」と納得のものもあれば、「なんでこの動物?」と不思議に思う名前もありますよね?
なぜプロ野球の多くの球団が動物の名前をつけたのか、その謎に迫ります。
12球団中、8球団が動物の名前
パ・リーグでは、ゴールデンイーグルス、ライオンズ、バファローズ、ホークス。
12球団中、なんと8球団が動物の名前を使っているんです!
球団それぞれ球団名の決め方はバラバラですが、動物の名前を使う理由としては「親しみやすさ」が大きいようですね。では、一体どのように球団名が決められたのでしょうか?
前身の親会社・国鉄に由来~東京ヤクルトスワローズ~

小柄でも機動力があるのが「ツバメ」の持ち味
なぜか、当時の巷の噂では「〈コンドルズ〉というチーム名の候補があった」という話が出たそう。鉄道会社のチーム名が「混んどる」ではダメだから……なんて話があったとか、なかったとか。どうやら〈コンドルズ〉が候補にあったという話自体ガセネタのようですが……。
やっぱり定番は最強の動物!~埼玉西武ライオンズ&阪神タイガース~

デトロイトの本拠地にはど迫力のライオンが……
事実、海外でも「ライオンズ」は中国、韓国、台湾に、「タイガース」はアメリカ、中国、韓国のプロ野球チームにも存在するのですから、世界中でポピュラーな名前と言えますね。もともと阪神タイガースという名前は、同じ工業地帯を本拠地とするメジャーリーグのデトロイトタイガースの存在が決め手となっています。ですが、そんな野球の本場アメリカには虎は棲息していません……。
未来への思いを込めて~広島東洋カープ~
日本百名城の一つでもある広島のシンボル、広島城は別名を「鯉城」(りじょう)といいます。「鯉がお堀にいっぱいいたから」「黒い壁が鯉のような色だから」など呼ばれの由来は諸説あるようです。そんな広島城も1945年の原爆投下により倒壊。1949年、原爆投下による被害からの復興を目指して作られた球団にとって、広島を代表する「鯉城」は象徴的な存在だったのです。
一口に動物の名前がつく球団名といっても由来は様々。実際の動物の強さと球団の強さは比例しないものですが、「チームらしさ」はどことなくそれぞれの動物と近いものがあるのかもしれませんね。