1か月 北日本は厳しい寒さ 東・西日本は太平洋側で多雨 かなりの高温も 雪崩注意
2023年02月02日17:54
北日本は前半に厳しい寒さ 東・西日本で春めく日も
北日本は「平年より低い」、東日本、西日本、沖縄・奄美は「平年より高い」でしょう。
北日本は、特に前半は寒波の影響を受けて、厳しい寒さが続く一方、東日本、西日本、沖縄・奄美は春めく日もあり、寒暖差が激しくなりそうです。
週別に見ると、1週目(2月4日~10日)は、北日本で「平年より低い」、西日本、東日本、沖縄・奄美で「平年より高い」見込みです。2週目(2月11日~17日)は、北日本で「平年並みか平年より低い」、西日本、東日本、沖縄・奄美では「平年より高い」でしょう。3週目(2月18日~3月3日)は、全国的に「平年並み」の見込みです。
北日本では、まだ体に堪えるような寒さの日が多いでしょう。ただ、2月下旬以降、北日本の気温も「平年並み」の予想で、この1か月でぐっと季節が前進しそうです。
西日本や東日本、沖縄・奄美は、徐々に、春の兆しを感じられる日が増えるでしょう。まだ寒気の影響を受ける日もあれば、一気に気温が急上昇する日もあり、寒暖差が激しくなりそうです。春物の準備を始めても良さそうですが、冬物も欠かせません。3月が近づくにつれて、花粉のシーズンも本格化しそうです。花粉症の方は早めの対策を心がけてください。
「冬型」ゆるみ 「低気圧や前線」の影響を受けやすい
バイカル湖の東からアリューシャンの南にかけて平年より高く、北・東日本日本海側では低気圧の影響を受けにくい時期がある見込みです。日本付近の等圧線の間隔は広く、冬型の気圧配置はゆるみ、東・西日本太平洋側を中心に、低気圧や前線の影響を受ける時期があるでしょう。
右図は、上空約1500mの気温で、オホーツク海を中心に平年より低く、北日本では寒気の影響を受ける時期がある見込みです。一方、東シナ海を中心に平年より高く、東日本以西では寒気の影響を受けにくい時期がある見込みです。
2月半ば頃 気温がかなり高くなる可能性 多雪地のなだれ注意
きょう2日(木)は、「高温に関する早期天候情報」が東海、近畿太平洋側、四国、九州、沖縄・奄美に発表されました。これらの地域では、気温の高い日が多く、2月10日前後から「かなり高くなる可能性」があります。
1月下旬の最強寒波の影響で、西日本や東海の山沿いでも大雪に見舞われた地域があります。積雪の多い所では、急激な気温の上昇で、なだれや落雪、融雪洪水などにご注意ください。
※早期天候情報は、原則として毎週月曜日と木曜日に、情報発表日の6日後から14日後までを対象として、 5日間平均気温が「かなり高い」もしくは「かなり低い」となる確率が30%以上、または5日間降雪量が「かなり多い」となる確率が30%以上と見込まれる場合に発表されます(降雪量については11月~3月のみ)
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方
融雪災害に注意
①雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。
②雪解けにより大量の水分が地面に浸み込むことで地盤が緩み、「土砂災害」が発生することがあります。山間部や急な傾斜地では、特に注意が必要です。
③雪が多く積もった道路で、気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。
このほか屋根からの落雪も多くなるため、屋根の上の雪下ろしや軒先で作業する際は注意が必要です。