台風10号 西日本に上陸・縦断へ 影響長く続く
大きく広がる雲 暴風や大雨が広い範囲で長く続く
あす(16日)は、速度を速めて日本海を北上し、あさって(17日)未明までに日本海北部で温帯低気圧に変わる見込みです。台風から変わった低気圧は、北海道付近に進むでしょう。
雲の様子をみると、台風を取り巻く雲が大きく広がっており、特に台風中心の南側に発達した雲が見られます。台風の中心から離れた地域でも暴風が吹き、発達した雨雲がかかるでしょう。台風が接近、通過する地域では、台風の中心が通過したあとも、暴風が続き、九州や四国の太平洋側、紀伊半島の南東斜面、東海を中心に発達した雨雲がかかり続ける見込みです。降り始めからの雨量が多い所で1200ミリを超える大雨になる恐れがあります。ふだん比較的雨が少ない瀬戸内地方、特に岡山県や兵庫県にも発達した雨雲がかかり、大雨になるでしょう。
大規模な土砂災害、大きな河川の氾濫の危険があります。厳重に警戒して下さい。
予想される雨量・風
その後、あさって(17日)午前6時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で、北海道地方200ミリから300ミリ、東北地方、北陸地方100ミリから200ミリ、東海地方100ミリから150ミリ、関東甲信地方50ミリから100ミリです。
あすにかけて予想される最大瞬間風速は、四国地方45メートル、九州北部地方40メートル、東海地方、近畿地方、中国地方、九州南部35メートル、北海道地方、北陸地方も35メートル、東北地方30メートルです。
最大瞬間風速30メートル以上の風は、何かにつかまっていないと立っていられないほど、40メートル以上の風は、走行中のトラックが横転するほどです。
予想される波の高さ 高波・高潮に警戒
あすにかけて予想される波の高さは、四国地方10メートル、東海地方、近畿地方9メートル、九州北部地方8メートル、九州南部7メートル、北海道地方、東北地方、北陸地方、伊豆諸島6メートル、関東地方、中国地方、奄美地方5メートルです。
19日(月)にかけて、大潮の時期にあたるため平常時の潮位が高くなっています。台風の接近、通過に伴って、九州から近畿では、あすにかけて海岸や河口付近の低地で高潮に警戒して下さい。特に、大阪湾など南側に開けた沿岸では台風の通過後でも、高潮や高潮と重なりあった波浪による浸水に警戒が必要です。
2011年 台風12号 広い範囲で雨量1000ミリ超
8月30日午後5時から9月5日の深夜0時までの総雨量は、紀伊半島を中心に広い範囲で1000ミリを超え、九州から近畿の太平洋側を中心に平均風速20メートルを超える非常に強い風、波の高さは6メートルを超える大シケ、沿岸で高潮となりました。
和歌山県や奈良県を中心に、土石流や地滑り、がけ崩れなどの災害が発生しました。
※文章の一部を修正いたしました。