記録的な大雨 都心など平年6月1か月分超え 雨止んでも土砂災害や川の増水など警戒
2023年06月03日10:58
線状降水帯が相次ぎ発生 観測史上1位や6月1位の大雨
特に、四国~東海にかけて、非常に激しい雨が同じ場所で降り続く「線状降水帯」が相次いで発生。観測史上1位や6月1位の値を更新する記録的な大雨となりました。また、関東甲信では、初めて「線状降水帯予測情報」が発表。関東甲信では線状降水帯発生の発表はなかったものの、2日夜~3日午前にかけて、1時間に40ミリ以上の激しい雨を千葉や東京、埼玉、茨城で観測。3日10時現在、千葉など関東地方の東部で激しい雨が降っています。
3日午前10時までの24時間雨量は、
静岡県浜松市春野499.0ミリ
静岡県浜松市熊 491.0ミリ
三重県鳥羽市 490.5ミリ(観測史上1位)
愛知県伊良湖岬 451.5ミリ(観測史上1位)
神奈川県箱根町 441.0ミリ(6月1位)
など、たった24時間で500ミリ近い大雨となりました。
また、東京都心でも218.0ミリと6月の1位の値を更新。東京都心の平年6月ひと月分が168ミリくらいなので、たった24時間でひと月分以上の雨がザッと降りました。
各地で川の増水や氾濫、土砂災害が発生し、鉄道などにも大きな影響が出ています。
雨が止んでも災害リスク大
過去の事例では、大雨が止んだあと、数時間後に川が増水したり、土砂災害が発生したこともあります。雨が止んだあとも、しばらくは川の増水・氾濫、土砂災害に警戒が必要です。むやみに、家の裏山や川の様子を見に行くなど、近づかないようにしましょう。
土砂災害の前触れは
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。