季節は二十四節気「清明」。全ての命がすくすくと成長期に入る清々しく明るい季節をあらわしています。二十四節気は、人の一生とも対応します。「清明」は幼年期を過ぎて、自我が芽生え、大人への助走が始まる少年期にあたります。平安時代中期は手本と仰いだ親的存在であった唐が滅亡しています。中国と袂を分かち、国風文化の興隆が始まるこの時代は、日本文化の少年期にあたるかもしれません。その時代の王朝に大衝撃を与えた事件こそ、新皇を僭称したとされる平将門の「天慶の乱」でした。後編ではいよいよその死と、将門の神格化について叙述します。
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今なお語り継がれる平将門伝説。その生と死とは?(前編)