秋の風物詩 金木犀(キンモクセイ)について解説!一層香りを楽しめる天気の条件とは?

銀杏や紅葉など秋を感じるものはさまざまありますが、
街を歩いていると漂ってくる金木犀の甘い香りで秋の訪れを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
金木犀といえば、近年は香水などのフレグランスグッズが発売されたりSNSで話題になったりと、秋の人気の風物詩になっています。
今回はそんな金木犀の豆知識と、香りを感じやすい天気について解説します。
金木犀の歴史

金木犀は元々中国が原産で、日本には江戸時代にやってきました。
中国から輸入されたのは雄株だけだったため、実は日本の金木犀は自然に繁殖することができません。
木の枝葉を切って繁殖させる「挿し木」という方法で増やしてきたため、ソメイヨシノ(桜)と同じように、日本に存在する金木犀は全て同じ遺伝子をもつクローンです。
そのため、秋になると寒い地域から暖かい地域(東北地方から九州地方)にかけて、ほぼ一斉に花が咲いていきます。
金木犀はトイレの芳香剤?

金木犀は香りが強いことから、日本ではかつて、汲み取り式のトイレの臭い対策に使われていました。
トイレのそばに金木犀を植えたり、芳香剤に使われたりと、金木犀の強い香りで不快なにおいを隠していたのです。
そのため、金木犀といえばトイレを思い出す方もいるようです。
近年はトイレの芳香剤に使われることが減ってきて、秋の風物詩として楽しまれるようになりました。
金木犀の香りを楽しめる天気は?

せっかくの秋の風物詩ですから、チャンスを狙って良い香りを楽しみたいですよね。
花の香りを強く感じやすい天気は、湿度が高く、雲が多い日です。
香りは、晴れの日よりも曇りの日に感じやすいと言われています。
曇りの日は湿度が高い、つまり空気中の水蒸気が多いため、香りの分子が空気中に留まりやすくなります。
また、風が穏やかであると、さらに長い間香りを感じられます。
Xで金木犀がトレンド入りした日の天気

2020年以降、X(旧:Twitter)のトレンドに「金木犀の香り」が入った日を調べてみると、
2020年10月1日、2021年9月11日、2022年9月28日、2023年10月12日、2024年10月15日、2024年10月16日の6日間でした。
各日付について、人口が多い東京と大阪の天気を見てみると、
天気が雨や曇りだったり、一日の平均湿度が70%以上だったりと、香りを感じやすい条件がそろっている日が多いようです。
過ごしやすくなる秋のお出かけシーズンです。金木犀の香りを楽しみたい方は、天気予報を確認して、曇りや雨あがりのタイミングを狙って外を散歩してみると良いかもしれません。