コロンとモコモコ丸くてかわいい♪ 丘を真っ赤に染めるコキアの紅葉まもなくクライマックス!!
2015年10月11日
色づくまでは、緑色!マリモにも似た、どこか小動物っぽくてかわいいコキア。その一生とは…
緑コキア、いっぱい、いる~~!!
その一生は、約半年間。
春に種をまく→20度以上の気候で生育しはじめ→初夏までにぐんぐん大きくなり→秋には赤く染まって紅葉し→晩秋には黄金色になって枯れてしまいます。
草丈は30cmから1.5mほどにも成長し、細かく茂る茎葉がこんもりと丸まった姿がかわいいと、どうやら近年人気上昇中の様子。
ご近所のガーデンや道路脇で、モコモコ丸い不思議な形状のコキアたちを見かけることも多くなった気がします。
(マリモやCMで見かける某キャラクターにもどこか似ている真ん丸コキアは、「アカプルコ」という品種だそうです)
コキアの原産地はアジアまたはヨーロッパ。日本では「ホウキギ」「ホウキグサ」などと呼ばれ、枯れた枝を束ねてホウキとして利用されていたとか。学名Bassia(Kochia) scopariaの「スコーパリア」とは、「ほうき状の」という意味だそうです。
約半年ほどの一生のなかで、様々な表情に変化し、見る者を楽しませてくれるコキア。
晩秋に株が枯れた後ほうっておくと、強い風が吹けばコロコロと地面をころがって、タネを撒き散らすとか(そんな映像をいつか見た記憶があります)。子孫を増やすために風にのって転がりやすいよう、コロンと丸い形になったのでしょうか。
種が落ちると翌年の春に自然にモコモコ生えてきて、非常によく増えるそうですよ。
花は目立ちませんが、秋に成る果実は“畑のキャビア”と言われるあの「トンブリ」!
直径1~ 2mmの小さな球形で、黒緑色で光沢がある果実の名前は、「トンブリ」。そう、見た目が似ていることから“畑のキャビア”、食感が似ていることから“畑のカズノコ”と言われている秋田の名産・トンブリがコキアの果実なのです。
食物繊維も多く、血糖値の上昇を抑えるサポニンも多く含まれ、アルコールの吸収を押さえるというトンブリは、酒の肴に絶好。東北地方ではスーパーでもよく見かける人気者だそうです。
また果実には、漢方の生薬としての別名「地膚子(じふし)」も。利尿作用や腎炎予防、強壮にもいいといわれ、平安の昔からその効用が活かされていたようです。
次第にピンクに染まりゆくグラデーション姿もプリティー♪ 秋空の下、丘の風景がドラマチックに日々変化
グラデコキア、もふもふかわいい~~★
なかでも圧巻なのが、茨城県にある「国営ひたち海浜公園」。開園面積約200haにも及ぶ園内は、四季折々の花が群生する全国的にも有名なお花見パーク。
広大な敷地内の一角、青空の下にゆるやかに広がる「みはらしの丘」全体が、秋に色づく3万2000本ものコキアたちにモコモコ埋め尽くされているのです。
※ちなみに春はネモフィラが一斉に咲き、この丘はブルーに染まります。
国営ひたち海浜公園では、10月18日まで「コキアカーニバル」開催中!! いよいよ紅葉のクライマックス!
赤コキアで丘全体が真っ赤に~~♪
今まさに、丘全体がポポッ、ポポッとほんのりピンク色に染まりゆく最中で、日々変化していく色の移り変わりも実にドラマチック。
10月中旬にはおそらく、目にも鮮やかに丘全体が真っ赤に色づくとのことですから、見逃せないですね。
大きいもので高さ85cmにも成長しているという、みはらしの丘のコキアの一株一株が
緑→グラデーション→赤→黄金と、
思い思いに色づいていく様子は、想像しただけでも心躍る楽しさ、美しさ。まだしっかり色づいてないコキアには、「がんばって赤くなれ~」と、思わず応援したくなるかもしれませんね。
緑コキア、グラデコキア、赤コキア、そして黄金コキア…訪れた日、時間帯、その日の天候によって、様々な表情で楽しませてくれそうです。
裾野では、可憐なコスモスも一緒に見ごろを迎えているというコキアの丘。
まるで童話の世界へ迷い込んだような、どこか不思議な風景の中にたたずめば、誰もが童心にかえって心ウキウキ。子供も大人もみんながワクワクと胸弾む秋コキアの紅葉を体験しに、ぜひ足を伸ばしてみませんか。
この日、この瞬間だけの絶景の中で、掛け替えのない思い出が写真と記憶に刻まれることでしょう♪
◎国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4)
開園時間/午前9時30分~午後5時
10月18日(日)は入園料無料日