黄砂とは?
黄砂について
「黄砂」は、砂漠などの乾燥・半乾燥地域で、風によって上空数千メートルの高度にまで巻き上げられた土壌・鉱物粒子が偏西風に乗って飛来し、大気中に浮遊・降下する現象です。
黄砂は従来、自然現象であると理解されてきましたが、近年ではその頻度と被害が大きくなっており、急速に広がりつつある過放牧や農地転換による土地の劣化等との関連性も指摘されています。
日本では、主に3~5月の春先にかけて飛来することが多く、6月以降は少なくなる傾向にあります。
※1 「気象庁|黄砂観測日数の経年変化」
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/kosahp/kosa_shindan.html
粒子の大きさ
黄砂粒子の大きさは、約4μmほどのものが大部分を占めています。花粉の粒子が直径約30μm、PM2.5は直径約2.5μm以下です。
例えば、髪の毛が直径100μm程度なので、肉眼で粒子自体を観察するのはなかなか難しいと言えるでしょう。また、黄砂粒子の中には直径2.5μm以下のものも一部含まれており、黄砂の飛来に伴ってPM2.5の濃度も上昇することがあるようです。
※2 「環境省|PM2.5に関するよくある質問」
https://www.env.go.jp/air/osen/pm/info/attach/faq.pdf
予測の見かた
黄砂分布予測では、オレンジ色になるほど黄砂が多い(濃度が高い)傾向を表しています。
tenki.jp黄砂分布予測では、90μg/m3から「少ない」として分布を表現しています。400μg/m3を超えると、航空機の離着陸など交通への悪影響が出始めるとされ、発生源に近い地域では、数万μg/m3にも達するとも言われています。
※3 「環境省|黄砂ってなに?」
https://www.env.go.jp/air/dss/kousa_what/kousa_what.html