台風3号「強い」勢力で日本の南を北上へ また梅雨前線を活発化 警報級大雨の可能性
2023年06月07日11:27
台風3号「強い」勢力で日本の南を北上へ 台風が離れていても影響
今後、次第に勢力を強め、9日午前9時には、フィリピンの東で「強い」勢力となる見込みです。
暴風域を伴ったまま、「強い」勢力を維持して、日本の南を北上し、12日午前9時には、日本の南に位置し、中心気圧は950hPa、「強い」勢力を維持したまま、時速20キロで北北東へ進む見込みです。
12日(月)ごろの予報円が大きく、進路や進むスピードに幅がある状況です。また、この先も本州付近には梅雨前線が停滞するとみられます。
このことから台風2号の時と同様、台風の北上前から梅雨前線の活動を活発化させ、西日本から東日本にかけて、大雨をもたらす恐れがあります。
台風周辺の湿った空気流入 また梅雨前線が活発化する恐れ
台風3号はまだ離れているものの、台風周辺の湿った空気が前線に流れ込み、前線の活動が活発化するでしょう。
前線付近で、大雨をもたらすような活発な雨雲が発生しやすくなるため、あす8日から9日にかけて、大雨に注意、警戒が必要です。
8日~9日 西・東日本で「警報級大雨」の恐れ
九州は早ければ午前中から、中国、四国は昼頃には広く雨で、雷を伴った激しい雨や、非常に激しい雨の降る所もある見込みです。
近畿や東海は夕方から雨で、夜は本降りになるでしょう。
関東も夜は所々で雨が降り、次第に強まる見込みです。
9日も雨が続き、九州から関東にかけて、警報級の大雨となる可能性があります。
〈予想降水量〉
9日12時までの24時間に予想される雨量(多い所)
九州南部 200から300ミリ
九州北部地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東甲信地方 100から200ミリ
奄美地方 100から150ミリ
の見込みです。
先日2日から3日には、梅雨前線と台風2号によって「線状降水帯」の発生が相次ぐなど、記録的な大雨が降ったばかりです。
少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まりやすい地域があります。
まだ地盤が緩んでいる中、再び大雨となる恐れがありますので、新たな災害が発生しやすい状況になってきます。
西日本から東日本にかけては、土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に警戒、注意してください。情報に注意し、危険な行動はとらず、安全な場所でお過ごしください。
大雨の備え
①避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
②非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。