台風32号の特徴 珍しくない11月の台風 急カーブの原因は偏西風の急激な南下
11月に台風発生なしは過去5回だけ
ただ、11月に台風が発生するのは今年で3年連続です。11月の台風発生数の平年値を見ても2.2個と決して珍しくはないです。更に1951年の統計開始以来、11月に台風の発生がなかった年は2023年、2011年、2010年、1994年、1963年のわずか5回しかありません。
進路が西から東へ急変
上の図は、この先の台風進路について、コンピューターによる計算結果にどれだけ幅があるかを示したものです。線の一本一本はコンピューターによる複数の計算結果で、ピンクの線がAIによる予想、オレンジの線が従来の数値予報によるものです。複数の進路があるのは、計算式に少しずつ異なる初期値を投入して複数の計算を行っているからで、この手法を使うことで、取り得る誤差の範囲や傾向を見ることができます。
こちらの計算結果を見ても、ある程度の幅があるものの日本の南で西から東へと急に進路が変わることでほぼ一致していることが分かります。
急カーブの原因は偏西風の急激な南下
そもそも台風は自分の力ではあまり動くことができず、周りの風に流される特徴があります。日本付近で台風が西から東へ進路を変える原因は偏西風によるものがほとんどです。偏西風がゆっくりと南下してくれば台風も少しずつ東へ進路を変えますが、今回のように偏西風が急激に南下する場合は、本州付近に近づく前に急に進路を変えることがあります。
また、偏西風の動きに左右されるのは台風の進路だけではありません。日本付近への寒気の流れ込みも偏西風の動きに左右され、10日頃に偏西風が南下するタイミングで日本付近には大陸から北からの冷たい空気が流れ込む予想です。各地で気温が低くなり、北海道はまた雪が強まる見込みです。
台風、低気圧、寒気、雪、気温など偏西風は様々な気象要素に影響を及ぼす重要な役割を果たしています。
台風32号は11日頃に小笠原諸島に接近か
いずれにしても小笠原諸島では雨や風に対する備えを早めに済ませた方がよさそうです。また、本州の太平洋側も進路次第で来週はうねりが届く可能性があるため、注意が必要です。


