カシミヤやウールなどマフラーの洗い方を素材別に徹底解説
【素材別】マフラーの正しい洗い方

■カシミヤマフラーの洗い方
カシミヤヤギの毛を原料としたカシミヤは、高い保温性と美しい光沢が特徴的な素材です。肌触りもよいのでセーターなどにも多用されますが、非常にデリケートな素材なので、洗濯機で洗うと生地が縮んだり、毛玉ができたりする可能性があります。カシミヤのマフラーを洗うときは、原則として洗濯機は使わず、手洗いでお手入れしましょう。手洗いする手順は以下のとおりです。
1.水を張った洗面器やバケツに、おしゃれ着用の洗濯洗剤を投入し、カシミヤマフラーを入れて優しく押し洗いします。お湯を使うと生地が縮むおそれがありますので、常温の水を使うのがベストです。また、押し洗いするときは生地をこすったり、もんだりせず、手のひらで押す・離すという動作を繰り返して汚れを落とします。
2.汚れを落としたら、水でよくすすぎます。
3.柔軟剤orコンディショナーを水に溶かしたものをカシミヤマフラーに含ませて、油分を補給します。
4.軽く絞ってから、バスタオルなど大きめのタオルではさみこむようにして水気を拭き取ります。
■ウールマフラーの洗い方
ウールは、主としてメリノ種の羊から採取される羊毛のことです。カシミヤに比べると毛玉がつきにくく、多少の水濡れなら生地が傷む心配もありません。ただ、洗濯機を繰り返し使用すると生地の劣化が進みやすくなるので、カシミヤマフラー同様、手洗いで洗濯するのがおすすめです。手順はカシミヤマフラーとほぼ同じですが、常温の水ではなく、ぬるま湯を使ってもOKです。
■アクリルマフラーの洗い方
化学繊維であるアクリルは、カシミヤやウールなどの天然素材に比べると耐久性に長けているため、洗濯機で洗えます。ただし、ほかの洗濯物にもまれると生地が傷んだり、毛玉ができたりする原因になりますので、必ず洗濯ネットを使用しましょう。また、アクリルマフラーを洗濯する際は、ドライコースやおしゃれ着コース、ソフトコースなど、衣類をやさしく洗えるコースを選択するのが基本です。
以上、マフラーの洗い方を素材別に紹介しました。商品によっては家庭で洗濯できないものもありますので、まずはタグなどに記載された洗濯表示を確認し、家庭で洗濯できるか、水洗いできるかなどをチェックしておきましょう。家庭での洗濯不可のマークが表示されている場合、自宅での洗濯は避け、クリーニングに出すことをおすすめします。
マフラーを干すときに注意したいポイント

■1. 干す前にしわを伸ばす
洗濯したばかりのマフラーはしわが寄っているので、そのまま乾かすとヨレヨレの状態になってしまいます。しわを伸ばしてから干すようにしてください。熱のダメージを考えると、できるだけアイロン掛けは避けたほうがよいでしょう。
■2. 日光が当たらない場所で陰干しする
マフラーは直射日光が当たる場所で干すと、紫外線の影響で色あせしてしまうおそれがあります。一度色があせてしまうと元に戻すことはできませんので、日光が当たらない場所で陰干しするのがポイントです。薄手のマフラーは、ほかの衣類に比べて乾きやすいので、陰干ししても生乾きの心配はあまりないでしょう。
■3. マフラーは平干しがベスト
カシミヤやウールのようなデリケートな素材のマフラーをピンチで止めたり、ハンガーにかけたりすると、生地が伸びて型崩れする原因になります。できるだけ生地に負担がかからないよう、マフラーは地面に対して水平に干すようにしましょう。円形または四角形の平らなネットの上に洗濯物をセットできる「平干しネット」を使用すれば、水平な状態を保ったままマフラーを干すことができます。
平干しネットがない場合は、平行に並べた2~3本のハンガーにマフラーを渡して干すと型崩れを防止できます。室内干しする際は、テーブルなど平らな台の上にタオルを敷き、その上にマフラーを広げて干してもOKです。
マフラーは素材に合った方法で定期的にお手入れしよう

日本気象協会が運営する天気予報専門メディア「tenki.jp」では、当日の天気や予想最高・最低気温、降水確率とともに、洗濯の乾きやすさを表す「洗濯指数」を公表しています。「大変よく乾く」「乾く」「部屋干し推奨」など、洗濯のおすすめ度をわかりやすく表示しているので、マフラーの洗濯を考えているときはぜひ参考になさってください。