2月 最強寒気と暖冬 野菜の価格にも影響
2019年の2月は、1か月を通してみると西ほど暖かかったといえそうです。ただ、寒暖のコントラストが大きく、三連休頃には「過去最強クラスの寒気」がやってきたりと、気温の変化が大きくなりました。なお、この暖かさは野菜の需要や価格にも影響を与えたようです。また、西日本や東日本では本格的な花粉シーズンに突入しました。
寒暖差激しかった2月
2月を振り返ってみると、寒暖のコントラストが大きかった1か月といえそうです。4日(月)の立春に北陸で史上最速の春一番が吹き、季節が一気に進むと思いきや、8日(金)には日本付近に過去最強クラスの寒気が流れ込みました。札幌の上空1500メートル付近では午前9時に氷点下24.4℃を観測(同地点過去最低)。その翌日9日の朝は、北海道の陸別で最低気温氷点下31.8℃を観測したほか、関東南部の平野部もこの冬初めての積雪となりました。一方、この寒気が過ぎ去さると一気に春モードに。沖縄では、12日(火)に那覇で桜が満開、15日(金)には那覇で今年初の夏日となったのに続き、19日(火)には九州北部や四国で春一番が吹きました。
西ほど2月も暖冬傾向
札幌と東京、那覇の気温の変化を見てみると、札幌と東京では上記の「過去最強クラスの寒気」がやってきた頃を除いて、平均気温が平年を上回っています。2月を通してみると、3地点ともに2月の平年値を上回り、那覇では平年よりも2.8℃も高くなりました。また、この冬(※)全体の平均気温をみてみても、那覇や福岡、広島などで過去最高を記録し、西ほど暖冬だったといえるでしょう。
※「冬」とは、12月から2月の3か月間を指します。
暖かかった2月…野菜の価格にも影響
この暖かかった傾向は野菜の価格にも影響を与えたとみられ、白菜などの価格の相場が前年よりも下がっているとのことです(※)。白菜に関していえば、供給量は前年よりも多かった一方で、例年よりも暖かかったため鍋物を食べる機会が減り、需要が前年よりも少なくなったためとみられます。
※東京都中央卸売市場発表2019年第三週「週間市況」による。
今年もやってきた花粉シーズン
今年も花粉のシーズンが到来し、4日は中国、四国や東海の一部で、11日には東京都でも飛散開始(※)が確認されました。そのほかの地点でも、飛散開始の定義にはあてはまっていませんが、わずかな飛散が確認されているところがあります。西日本や東日本では、まだ飛散開始となっていない地点でも3月上旬にかけて飛散開始となりそうです。なお、2019年春の花粉飛散量は、例年比でみると、東北から近畿でやや多い地方が多く、中国地方では多い見込みです。四国は例年並みで、九州は例年並みか多めとなりそうです。
※飛散開始日:1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日。