明けの明星・金星が見頃!9月18日に「最大光度」を迎えます
今回は、最大光度を迎える金星の観測ポイントをご紹介します。
「明けの明星」の金星は、2023年9月から2024年の3月頃まで
明けの明星と宵の明星は、金星の運行によって周期的に交互に繰り返してあらわれるので、ふたつを同時期に見ることはできません。タイミングによっては、1~3か月ほど両方とも観測できない時期もあるのです。
2023年9月から2024年1月頃までは、明けの明星の金星が見頃となります。最大光度を迎える9月中旬はもちろん、10月から11月には日の出1時間前の高さが30度を超え、より見やすくなります。特に美しいのが、薄明の空に細い月と並ぶ光景。本格的な寒さが到来する前に、ぜひ観測したいですね。
月のように満ち欠けし、大きさも変化する金星
画像:国立天文台
内合を過ぎた内惑星は、反時計回りで太陽の西側に移動します。地球からは、日の出前の東の空に姿を見ることができます。金星が「明けの明星」と呼ばれるのは、この位置にあるときです。
惑星は太陽光を反射して輝いているため、太陽に近い金星は月と同じように満ち欠けして見えます。また、地球からの距離が大きく変化するため、見かけの大きさ(視直径)も変化します。「最大光度」の頃の金星は細く欠けた形ですが、太陽の向こう側に位置する「外合」の頃に比べて約4倍も大きく見えるため、最も明るく見えるのです。
注目したい金星と天体との共演 ~9月から12月にかけて~
【9月18日】
最大光度。マイナス4.5等級
※国立天文台では、19日に最大光度、マイナス4.8等級の予測
【10月上旬~中旬】
しし座の1等星レグルスと接近。最接近10日頃
【10月11日】
細い月(月齢26)と接近
【11月10日】
細い月(月齢26)と接近
【11月下旬~12月上旬】
おとめ座の1等星スピカと接近。最接近11月30日頃
【12月10日】
細い月(月齢26)と接近
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2023』 アストロアーツ
・参考サイト
アストロアーツ「明けの明星 金星」