知ればもっと七夕を楽しめる 七夕と短冊の意味や由来とは
七夕とは?意味や由来は?
「七夕」は元々は、乞巧奠(きこうでん)という中国の行事で、機織りや裁縫の上達を祈る風習から始まりました。日本では奈良時代に伝わり、平安時代には宮中行事として七夕の行事が行われるようになりました。
そして七夕といえば、織姫と彦星が1年に1度だけ出会える日という伝説も知られています。機織りの仕事をして働き者の織姫と、牛の世話をしてしっかり者の彦星は、恋に落ち、結婚します。しかし、遊んで暮らすようになり、働かなくなってしまいます。それに怒った神様は、織姫と彦星を天の川を隔てて引き離してしまい、年に一度だけ7月7日の夜に会わせることを約束された、というお話です。
織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)は一年に一度会えると言っても、その距離はなんとおよそ14光年。実際には一年に一度出会えるどころか、光が届くスピードでさえ14年もの年月がかかってしまう距離ですが、そんなことはさておき、どんなに離れていても織姫と彦星が1年に1度出会えると信じて、思いを馳せながら夜空を見上げたいものです。
七夕行事の準備は?七夕飾りの意味や食べ物は?
なぜ笹に飾るのかというと、笹の葉は生命力が強く、丈夫な植物であるため、神事に使われることが多いことや、魔よけの意味などもあるようです。短冊には色とりどりありますが、元々は古代中国の陰陽五行説に基づき、青、赤、黄、白、黒の5色だったそうです。それぞれ色にも意味があり、青(緑)は木、赤は火、黄は土、白は金、黒(紫)は水を表しています。鯉のぼりの吹き流しやお寺でも五色幕(ごしきまく)としてこの5色が使われています。
笹飾りには、願い事を書いた短冊の他にも、折り紙で吹き流し、提灯、網飾り、輪飾り、鶴などがありますが 、こちらもそれぞれ意味があるようです。
・吹き流し
織姫の機織りの糸に見立ててあり、「織物が上手になりますように」「裁縫が上達しますように」といった意味が込められているそうです。
・提灯
周りを明るく照らしてくれることから、「みんなの心を明るく照らす」といった意味や、「魔よけ」の意味があるようです。
・鶴
長寿を表し、「長生きできますように」という意味があります。
・網飾り
魚を捕る漁網を表し、「豊作や大漁」、「食べるものに困りませんように」といった意味があるようです。
・輪飾り
星が連なっている様子、つまり天の川を表しています。輪っかがつながっている様子は「人とのつながり」や、「夢が続いていく」といった素敵な意味もあります。
こういった笹飾りの意味を知って、ご家族やお仲間同士で色とりどりの折り紙で作って飾るのも楽しいですね。
食欲も減退してしまうような夏の暑い時期、つるっと食べられるそうめんは、時期的にもピッタリです。七夕のメニューにする際は、にんじんやきゅうりなど夏野菜を星形にくりぬいたり、切り口が星形に見える夏の食材オクラを使ったりして、そうめんに彩りを添えても良いでしょう。
各地の七夕まつりについて
「湘南ひらつか七夕まつり」は、湘南の夏の風物詩として2024年は7月5日~7日に開催されます。そして、青森ねぶた祭、秋田竿燈まつりとともに東北三大祭りのひとつとして知られる「仙台七夕まつり」は、毎年8月6日から8日に開催されます。七夕まつりでおなじみの、大きなくす玉がついた吹き流しは、仙台が発祥なんだそうです。
華やかな七夕まつりのでお出かけには、華やかな浴衣姿がお似合いです。ぜひ浴衣を着てお出かけするのもいいですね。