スポーツの秋到来!ランナー必見 運動に良い時間帯や食事法とは?
2021年09月24日
夕方から夜の時間帯 就寝3時間前の運動がベスト
この1日の体温の変化でも分かるように、夕方から夜は体温の高い状態にあるため、筋肉や関節に繋がる腱の柔軟性が上がり、運動する時のパフォーマンスが良くなります。また、就寝する3時間前くらいに運動を行うと、質の良い眠りを誘う体温調整リズムが作られるため、ぐっすり眠るためにはより効果的です。20時以降は、体温が下がって睡眠へと向かうため、あまり夜遅くなりすぎると睡眠を妨げる可能性がありますので気を付けましょう。以上の点を踏まえると、16時から20時頃がランニングなどの運動に最も適している時間帯と言えるでしょう。
(参考資料)厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
ダイエット効果の高い「朝食前ラン」で気を付けること
ランニング学会の研究結果によりますと、朝食前と朝食後の1日のエネルギー代謝を比べてみたところ、朝食前に運動した方が、朝食後に運動するよりも、1日の脂肪の消費量が20%近くも多いことを明らかにしました。このデータから「朝食前ラン」はダイエットにより効果的だと分かりました。(参考資料)ランニング学会~朝練習のトレーニング効果~P7に掲載
朝のランニングは健康的に思えますが、注意したいのは、起きたばかりの体はまだ運動できる状態になっていません。睡眠中には気温や環境にもよりますが、汗や呼吸で約500mlもの水分が失われると言われています。脱水状態で血液はドロドロな状態です。日ごろから運動に慣れていない方ほど、起床してからランニングに行くまでにはなるべく空腹を避けて、コンディションを整える余裕を持っておきましょう。
コップ1杯程度の水や体内への吸収が早いぶどう糖入りのジュースをゆっくり補給し、すぐにエネルギーに変えられるバナナ、飴などで少しエネルギー補給をして30分後ぐらいに走りだすのがベストです。走り終えた後にしっかり朝食を摂ると、体への負担もなく栄養補給ができます。基本的にどんなスポーツも、空腹での運動は事故や故障につながるため、なるべく避けるようにしましょう。
※特に糖尿病で治療をされている方は、主治医に相談しましょう。
(参考資料)国立国際医療研究センター糖尿病情報センター運動時の低血糖予防
また、朝ランは体調を見ながら、あまり高負荷にならないようゆったりとしたペースで、無理のない距離を走るのがお勧めです。思いがけず体調が悪くなってしまった場合は、すぐに中止して休憩をとるようにしてください。1日の始まりの朝にあまり体力を使いすぎるのもよくありません。歩いたり走ったりでもダイエット効果は十分期待できます。
ストレス解消やリフレッシュにもなる「夜ラン」
ただ、注意したいのが、これからの時期は「秋の日はつるべ落とし」などと言われるように、あっという間に日が暮れてしまうため、車などに注意を払う必要があります。暗がりでも目立つような明るめの色のランニングウェアを選ぶようにしましょう。ランナー用のLEDライトなどを活用するのもいいと思います。特に交通事故の起こりやすい時間帯は、17時から19時台が最も多く、日没後1時間で多発しています。ランニングに適した時間とも一致しているため注意が必要です。また、薄暮時間帯(日没前後1時間)の交通事故は10月から12月は特に多くなっています。
(参考資料)政府広報オンライン 暮らしに役立つ情報
コロナ禍で複数よりも一人で走る方がほとんどだと思いますが、防犯上、人があまり通らない道はコースから外した方が無難です。音楽を聞きながら走る場合は、周囲の音は必ず聞こえる音量を心掛けましょう。
食事は朝ランほど気を付ける必要はありませんが、夕食の前でエネルギーが足りないと感じるのであれば、走る2時間くらい前に消化が良いものを小腹を満たす程度に食べておくことをお勧めします。
運動効果を生むアスリートフードとは?
まず、運動後はできるだけ早いタイミングで、体が失ったものを食事で補給しましょう。運動後~1時間以内を目安に、エネルギー補給のためにおにぎりやパンなどの炭水化物を摂取しておきます。その後、運動によって損傷した筋肉を修復するために、魚や肉、牛乳などでタンパク質は必ず摂取しましょう。肉類は脂身の多いバラ肉より、ヒレやロース、鶏むね肉などがベターです。不足しがちな鉄(レバー、まぐろ、あさり、納豆等)や体力回復を早める抗酸化作用のある食材(トマトやホウレンソウ・ピーマン・ブロッコリーなどの緑黄色野菜やりんご、もも等の果物)も補給しておくと良いですね。
自分自身の体のリズムを知り、生活スタイルに合ったスポーツを無理なく続けることが一番です。短い時間でも実行しやすいランニングを取り入れるだけで、1日の満足度は確実に上がります。気持ちの良い季節、ぜひ楽しんで走ってみましょう!
≪参考資料≫アスリートフードマイスター2級養成講座テキストより引用